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井口可奈のお笑いライブ偏愛日記:第24回『完全寄席 雷電』

小説、俳句、短歌などを書く井口可奈が、訪れたお笑いライブを熱く語る連載、第24回。前回の「舞台映え」も読む。

text: Kana Iguchi

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公演日:5月17日
公演名:完全寄席 雷電

完全寄席 雷電

出演者をほとんど知らずとも、なんだか面白そうという直感に従ってお笑いライブのチケットを取ることがよくあります。このライブを見たいと思ったのは、『芸人雑誌』主催だからでした。

『芸人雑誌』は芸人さんについて取り上げている雑誌です。その内容は柔軟で、インタビューだけではなく芸人さんの特質に合わせたページ作りも特徴的です。芸人さんの選定がいつもクリティカルで、筆者はそれをかなり信頼しています。

あなたとネのコントが特に良かったと感じました。バイキングでの一場面を切り取って、大袈裟なところがなく、しかしこだわりと変わったところのある店員に静かに振り回される客というシチュエーションはあり得るもので、ただ内容としてぎりぎりあり得ないことを持ってくる、そのバランスの巧みさと、だんだんエスカレートしていく小道具やセリフの使い方によってコントのリアリティから飛躍の流れへと続き、魅力が増しているように思いました。

ほかにも、姉はブロンドのピンネタなのに対話している相手を思わせる話し方は面白く、設定がとても突飛であることが突然明らかになり一瞬驚いてしまい、けれどそのあとになぜか納得してしまうことが不思議でした。戦艦ポチョムキンの勢いと荒っぽさで笑いをもぎ取っていくところにも惹かれました。

お笑いライブは主催者を信頼できるかどうかだと筆者は思います。この主催者は面白いことを企むと期待しながら会場へ向かうときのわくわくはお笑いライブの大きな魅力です。お笑いライブの理屈の話が多くてすみません!

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