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井口可奈のお笑いライブ偏愛日記:第22回『HOS 25周年ライブ』

小説、俳句、短歌などを書く井口可奈が、訪れたお笑いライブを熱く語る連載、第22回。前回の「真空ジェシカをぶっ倒せ!漫才5番勝負」も読む。

text: Kana Iguchi

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公演日:3月16日
公演名:HOS 25周年ライブ

HOS 25周年ライブのフライヤー

お笑いサークル出身の芸人さんが増えてきています。それは、お笑いサークルの数が増えたこと、個々のサークルの規模が大きくなってきたことなどが理由に挙げられるでしょう。卒業後芸人にならない人もおり、筆者は法政大学お笑いサークルHOS出身です。今年でサークル設立25周年(四半世紀!)になることが嬉しくライブ会場に向かいました。

ライブの前半には最近の世代が多く出場します。特に感じたのは女ピン芸人の層の厚さ。ナッツ神田川はギャグを連発し、超時空さをぴはハイテンションにフリップをどこまでも展開させていきます。涼宮は見ていて不安になるような演技なのにセリフ選びの面白さでぶっ飛ばす、みなよい芸風でした。

ライブ後半に登場した筆者の同期、小野島のコンビは〈駆け抜けて軽トラ〉。彼らのネタは男女コンビであることを利用した設定で下ネタ的な内容を含みながらも爽やかさがあり不快なエロティックさを感じさせません。そのためコントの内容に入り込みやすく感じます。小野島が相方の餅田コシヒカリが間違っていると否定し続け、性的な内容については肯定するときもそのツッコミのようなテンションのまま行うことが笑いを誘いました。

エンディングにはマヂカルラブリー村上の姿も。村上・TEAM近藤・小野島と3人が並んで、思い出話に花が咲きます。TEAM近藤がボケるためにつけ麺屋の店名を叫びながら道に飛び出して車に轢(ひ)かれた話は定番です。またHOS結成秘話が語られ、筆者も知らなかった事実に驚きました。一緒にウケてすべってきたサークルの絆は強いものだと感じます。

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