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井口可奈のお笑いライブ偏愛日記:第16回 船引亮佑『深夜大喜利』

小説、俳句、短歌などを書く井口可奈が、訪れたお笑いライブを熱く語る連載、第15回。前回の「第15回吉住『ティーカップを、2つ』」も読む。

text: Kana Iguchi

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公演日:8月26日(視聴日8月31日)
公演名:深夜大喜利

深夜大喜利

先日コロナウイルスにかかった筆者が配信で何度も見た、深夜開催で4時間ある大喜利ライブが面白かったので紹介させてください。

深夜大喜利の出演者は6名で、そのうちの一人である徳原旅行が全体を仕切る役目を務めます。つまり5名で4時間大喜利をしていくわけですが、回答がどんどん出て、誰の手も止まらないことがすごいと思いました。

大喜利には“流れ”があって、それはその場のノリやリズムのようなものです。みんなが島田紳助に関する回答を出すという流れから、ラーメン屋の店員風の男性3人が腕を組んでいる画像をもとにその店の特徴を勝手に想像していくというお題では「店名」が「みそ野」にしようと決まってからのmisonoや倖田來未に関する回答の鋭さは増していくばかり。

特に気に入ったのは「オススメのメニュー」の大喜利が倖田來未からの連想でコーラグミ→グミの話になっていったとき、さすがの倖田來未をも使い切って停滞した空気になっていったころ、ガクヅケ船引亮佑のところにコーラとキュウリの差し入れが来て「コーラキューリでーす」と高らかに叫んだガクヅケ船引がとても面白かったです。

「ラーメンへのこだわり」に対するミネの「ラーメンへの倖田來未(こだくみ)」、ガクヅケ船引の「ハイチュウ」という回答のように出題に関して直接的な回答ではないけれどなぜか笑ってしまうズレも興味深いものでした。

また、漫画や偉人の名言が表示されその後に一言付け加える大喜利では寺田寛明の「諦めたらそこで試合終了だよ、たらればの話をして申し訳ない」が好きでした!

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