三良坂フロマージュの
フロマージュ・ド・みらさかとシェーブル
松原正典さんはフランス、イタリアでチーズ作りを学び、2004年に工房を立ち上げ、3年後には念願の牧場もスタート。山羊とブラウンスイス牛を飼いながらチーズを作る。
冬期以外は年中昼夜放牧の山地酪農を実践。飼料は山の草木と牧草が主体で配合飼料は不使用。
アンジュ・ド・フロマージュの
ブルー・ド・アンジュとアミ
2011年に設立された新しいチーズ工房。酪農学園出身の射場勇樹さんと、同学園で教鞭をとっていた三浦豊史さんが作る。11頭(雌親5頭)の山羊を雪の季節以外は放牧。
今後は牛や羊を飼い、自社農園ミルク産100%、飼料の自給100%を目指す。
共働学舎新得農場の
笹ゆきとラクレット
牛を飼うことをベースにしたチーズ作りを1970年代から志した日本のナチュラルチーズ生産者の草分け。
通称・牛乳山の麓の牧場で、冬期以外は完全昼夜放牧。白カビタイプの笹ゆきからセミハードタイプのラクレットまで、ここの製品を食べて日本のチーズのおいしさに開眼する人も多い。
伊勢ファームの
江丹別の青いチーズ
伊勢昇平さんは「江丹別でしかできないものを作ろう」と渡欧、似たような気候のオーヴェルニュで出会った青カビタイプをヒントにチーズ作りを始めた。
牛はホルスタイン、ジャージー牛、ブラウンスイス牛を飼育。夏期は完全昼夜放牧、冬期は自家製の干し草をやる。配合飼料は最小限。工房は2010年からスタート。搾りたてのミルクで作り、苦味がほとんどなく繊細で上品な風味が際立つ。
チーズ工房タカラの
小さなトム
斎藤愛三さんは、共働学舎新得農場で修業を積み、羊蹄山の麓の実家の牧場に工房を開く。
兄が搾る牛乳で喜茂別という土地が感じられるチーズを作ることを目指す。牛はホルスタインとジャージー牛を30頭飼い、冬期以外は完全昼夜放牧。
飼料の主体は、夏は青草で、冬は干し草。表皮が軟らかい熟成タイプの小さなトムはとろりとクリーミーな食感でバターやナッツの風味も実に豊か。
蒜山ラッテバンビーノの
シュロンプシャーブルー
岡山県の高原地帯、蒜山高原で50頭のジャージー牛のみを飼いながらチーズを作る川合省吾さん。北欧原産の牧草を栽培している。
干し草やサイレージなど、配合飼料以外をほとんど自給している。ジャージー牛100%ならではの、リッチな風味が身上で、青かびの風味とのハーモニーが素晴らしいスティルトンタイプもおすすめ。
清水牧場チーズ工房の
バッカス・ダルパージュ
子供の頃から夢見ていた牛飼いになった清水則平さん。牧場経営の傍らチーズを作りだしたのは1986年だ。その後、より良い環境を求め北アルプスの山奥に移転。標高1,500〜1,800mの高地の牧場で山岳酪農を行う。
60ヘクタールの牧場にブラウンスイス牛は30頭。冬期以外は朝から夕方まで放牧。10ヵ月以上熟成のハードタイプは色濃く旨味がぎゅっと詰まった味わい。
吉田牧場の
カチョカヴァッロ
吉田全作さんは牛を飼いながらチーズ作りに取り組む職人のパイオニア。テロワールを感じる作り、牛飼いをベースに置いた仕事を目指している。
牛はブラウンスイスのみ30頭で年中昼夜放牧している。やさしい味わいながら、余韻にはバターの風味が香る。厚めに切って、フライパンや網で焼いても美味。