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なぜか人気急上昇!? ペットゴキブリのすゝめ。〈竜洋昆虫自然観察公園職員〉柳澤静磨の愛で方

嫌われ昆虫の代表格といえば、ゴキブリ。ところが、このゴキブリの飼育がひそかなブームに。そんなペットゴキブリの世界について、「ゴキブリスト」の柳澤静磨さんに聞いた。

Photo: Kazufumi Shimoyashiki / Text: Shogo Kawabata

ゴキブリがペットとして人気となっている、とはいっても、その対象は、家の中にカサカサと現れるあのチャバネゴキブリではもちろんなく、外国産のユニークな姿をしたゴキブリたちだ。

「マダガスカルゴキブリの仲間は翅(はね)がなく、ずんぐりとした大型のダンゴムシのようなフォルムで、“これがゴキブリ⁉”というような意外性が人気です。動きもゆっくりなので非常に飼育しやすい。初心者の方にもオススメですね」

柳澤さんが管理する飼育ルーム
柳澤さんが管理する飼育ルーム。ラックには地震などによる転倒防止のゴムバンドが取り付けられていた。

また、世界最重量級ゴキブリであるオーストラリアのヨロイモグラゴキブリも、その名の通り鎧(よろい)のような武骨なフォルムでマニアが多い。玉虫色に輝く美しいニジイロゴキブリは女性人気も高いのだとか。

「この人気の2種は、やや飼育にクセがあって上級者向けですが、基本はあまり手間もかからず飼いやすい種が多いのも、ペットゴキブリが人気の理由の一つです」

飼育ケースに昆虫用のマットを敷き、そこに樹皮や流木など、隙間に隠れやすい場所を作ってあげれば基本的な準備は完了。昆虫飼育でハードルになりがちな餌の確保も、雑食性で何でも食べるので心配無用だ。

マダガスカルゴキブリ用飼育ケース
マダガスカルゴキブリ用飼育ケース。ヤシガラを敷き、隠れ場所となる樹皮や流木を置く。

「うちでは昆虫ゼリーや、金魚の餌などを与えています。特別に準備するものはありません。ただし、動きの速い種類を飼育する場合は、ケースの壁面に炭酸カルシウムを塗りつけて登れないようにしたり、ケースと蓋の間に不織布を挟んだりして、逃げ出し防止の対策をお忘れなく!」

意外とかわいい⁉ ペットゴキブリ図鑑。