明るくて、涼しくて、ジメジメな再現の難しい高地環境を部屋に作る
一部のジャングルプランツ愛好家の間で「宝箱」と呼ばれ、究極の栽培環境といわれるシステムがあった。それがこの「かれっくす式高地性植物栽培ケース」だ。名古屋のペットショップに勤務するかれっくすさんが開発したもので、照度はそれなりにありながら、中は常時20℃前後と涼しく、湿度も一定、それがほぼ自動で保たれるという。ケース内部の温度や湿度は常にスマホで確認できるという、至れり尽くせりのシステムだ。
「もともとは20年前に、高地性の小型着生蘭であるレパンテスを綺麗に育てたい、と思って作り出したシステムなんです。中の温度を下げるのも、普通にクーラーを使って下げると乾燥してしまう。そのため、クーラーで冷やした水をケース内に循環させる水冷式にしています。冷水を回すだけだと中の湿度が上がりすぎてカビが発生してしまうので、循環する水の流れの上を防水シートで囲って冷水からの湿度を抑え、内部の湿度はタイマー付きのミスト装置で管理しています。
防水ファンも組み込んであるので、風も回っています。ケース自体は、熱帯魚用の水槽に発泡スチロールの板を張り込んで断熱。水槽と発泡スチロールの間に隙間ができないようビッチリとパテで埋めないと、結露が滝のように流れてくるので要注意です」
その結果、勝手に自家受粉したレパンテスの実生株(みしょうかぶ)があちこちから生えてきたりするくらい良好な環境を作り出すことができたそう。このシステムは植物探検家の長谷圭祐さんの自宅に移設され、今後は長谷さんの採集してきた高地性植物たちを育むことになった。
用途別LEDライトカタログ!
電球タイプ
E26口金が使えるソケットに取り付ける電球タイプのライト。集光レンズによりスポットで光を当てることができ、強い光を好む植物に向く。1鉢または少数の鉢を照らすのに向くが、最近は、配光を広角にすることで直下照度は弱まるものの広い範囲を照らせるタイプも出てきた。
パネルタイプ
パネルに無数のLED素子が取り付けられた、広範囲を照らすタイプのライト。管理する鉢数が増えた際、1つのライトで複数の植物をまとめて照らすことができるので便利で、メタルラックに載せたり、ワイヤーで天井から吊して使う。電球タイプより光量がやや劣るものの、最近はパネルタイプでも十分に光量があり、さまざまな植物に対応できる。光量調整機能も付いており、植物に応じて光量を調整できる。

小型タイプ
小型のガラスケースや鉢などを個別に照らすためのライト。1つの鉢やケースに1つのライトを使う。インテリアのアクセントとしてLEDライトによるインドアグリーンの栽培を取り入れる際などに使いやすい。

スマートタップ
LEDライト栽培で困るのが、旅行や出張などの際に、ライトのオンオフができないこと。そんな時スマートタップが便利。アプリでライトの電源のオンオフ時間を自由に設定でき、曜日ごとの照射時間も設定できる。








