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インディーゲームガイド「感情の機微に触れる」編。心が揺れる5作品

はじめての人にも、そうじゃない人にも。大人が夢中になれるとっておきのインディーゲームを山田集佳さん、洋ナシさん、さやわかさんの3人が厳選。今回は「感情の機微に触れる」をキーワードに5作品をご紹介します。

text: Sayawaka, Younashi, Shuka Yamada / edit: Kohei Hara, Shunsuke Kamigaito

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Night in the Woods(2017)

developer:Infinite Fall
対応機種:Switch/PS5/PS4/Xbox/PC/iOS

田舎町で紡がれる、ままならない人生の影

大学を中退して、アメリカの田舎町ポッサム・スプリングにある実家に戻ってきたメイ。静かに衰退していく故郷で、未来への漠然とした不安を覚えながらも旧友と遊び、親と気まずい時間を過ごすうちに、彼女は町で起こった失踪事件に巻き込まれていく。

「自分の人生を生きることしかできないけれど、それが一番手に負えない。交わされる会話のすべてに、行き止まりにいることを知りながら暮らす現代の人々の切実な思いを感じられるはずです」(山田集佳)

A Space for the Unbound 心に咲く花(2023)

developer:Mojiken
対応機種:Switch/PS5/PS4/Xbox/PC

高校生活の終わりとともに、僕らの世界も終わるんだ

90年代のインドネシア。高校3年生のアトマとその彼女であるラヤは卒業を控え、進路を決めあぐねていた。2人は進路希望の代わりに“やりたいことリスト”を作り、青春を謳歌しようとする……が、この世界には崩壊が近づいていた。アトマが手に入れた、「人の心へ飛び込む力」を使い、終焉に立ち向かう。

「辛い展開も待っていますが、アトマ、ラヤ、そして少女ニルマラの関係性にグッときます。緻密に描かれたドットグラフィックも魅力!」(洋ナシ)

To The Moon(2011)

developer:Freebird Games
対応機種:Switch/PC/iOS/Android

ピクセルアートだからこそ胸に迫る、繊細で切ない物語

過去と未来、記憶の世界が入り乱れるSFファンタジー。過去の『ドラクエ』や『FF』シリーズのような俯瞰的視点と、ピクセルアートで描かれた登場人物が懐かしさ満点。派手さはないが語られる物語の切なさと深さは一級品で、多くの人々に衝撃を与えた名作インディーゲームとしても知られる。

「シンプルなゲームシステムながら、物語としての読み応えが素晴らしい。パズルやミニゲーム要素もありますが、初見でも簡単にプレーできます」(さやわか)

Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜(2021)

developer:Silver Lining Studio
対応機種:Switch/PS4/PC/iOS/Android

絵の中に隠された秘密と、あの頃のかけがえのない思い出

美術展に出展することを夢見ている画家の女性は、窓の向こうに住む絵が上手な老人のことが気になっている。創作の合間に、彼や彼の飼い猫、作品を見てしまうのだ。なぜこんなにも彼が気になるのか?ある時、彼女は気がつく。彼の絵、私の家にもあるような?部屋を探索しながら、謎の絵画と彼女自身の秘密に触れる。

「“とっておきの景色”とは何なのか。驚きと納得感のある物語のオチは必見!凝ったアニメーションにも注目してほしいです」(洋ナシ)

Florence(2018)

developer:Mountains
対応機種:Switch/PC/iOS/Android

タップして読み進める、恋の始まりと終わり

仕事に追われる毎日を過ごす女性・フローレンス。路上でチェロを演奏していた青年・クリシュと恋に落ち、人生が動きだす瞬間が朗らかなイラストとアニメーションで描かれる。ウェブコミックのような作りながら、恋人と徐々に打ち解けていく様子など、色とりどりの感情がゲームらしい仕掛けとともに味わえる。

「タップやフリックなどの操作によって、フローレンスの日常が主観的な経験となり、個人的な出来事が普遍的な共感へとつながっていきます」(山田集佳)

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