お金の授業のスタートはまずは思考の柔軟体操から
お金の授業の1時限目は、お金のイメージトレーニングから始めましょう。料理をする時、完成形を写真でイメージできるのとできないのとでは、同じレシピを見ても作りやすさが大きく違いますよね。お金も同じです。それを貯めたらどんなことができるのかを具体的にイメージできると、その金額が一気に現実味を増してきます。ですから、「◯万円貯めたい」と思ったら、まずはその金額について具体的にイメージする習慣を。より大きな金額でイメージできるようになればなるほど、実際に扱えるお金のサイズも大きくなっていくのです。
今回イメージを膨らませたいのはズバリ「1000万円」。さぁ、一緒にイメージトレーニングしてみましょう。もし1000万円あったら、皆さんはどんなことに使いますか?800円のプレミアムバーガーを1日1個食べるとしたら、約35年。夫婦で世界1周をするなら、地球をおよそ2周半。芸能人を呼んでド派手な結婚式を挙げるなら、1日で使い切ってしまえるかもしれません。
ともすると「数字」にしか見えないお金ですが、モトをただせば、生活するため、心地よく生きるための「道具」。その道具がいくらあれば何ができるのか。まずはイメージを思いっきり膨らませていきましょう。
1,000万円は多い?少ない?1,000万円で何ができる?
1日いくら貯めれば60歳で1000万円になる?
では、その1000万円に向かって、60歳までに毎日コツコツ貯めるとしたら……。
もしも25歳から35年かけて貯めようと思ったら、毎日790円ずつ貯金することが必要です。35年という時間を想像するとちょっと気が遠くなるかもしれませんが、根気さえあれば、金額的にはなんとかなりそうな気もします。
35歳からだと毎日1100円ずつ。790円と比べるとちょっと負担は重くなりますね。山に譬えると、ちょっと上り坂がきつくなったという感じでしょうか。
45歳からだと毎日1830円ずつ。毎日、同じだけの出費を削ろうとすると、ランチのレベルをちょっと落とすぐらいでは太刀打ちできそうにありません。10年の間にそれだけ負担の大きい金額になってきているといえるでしょう。
55歳からだと、毎日5480円。一気に金額が大きくなりました。これはもう、毎日お正月がやってきているような状態。親戚の子供に毎日、お年玉をあげなければならないぐらいの負担です。垂直に切り立ったように見える山をピックなしで登るようなものなので、1000万円に到達する前に息切れして遭難する人が多発するのは必至といえるでしょう。
もしも60歳までにコツコツ1,000万円を貯めるとしたら
では、その1000万円を1年で稼ぐとしたら?
では、ちょっと目線を変えてその1000万円を1年で稼ぐとしたらどうでしょうか。
勤務医や弁護士、大学教授。会社員の場合、年収1000万円以上を稼いでいるのは全体の約4%。一流企業の管理職や大手広告代理店の営業職、引く手あまたのSEなど狭き門といえそうです。地域密着の工務店の社長なんかも意外と稼いでいるかも。プロ野球選手なら1軍選手、力士なら十両以上といったところでしょうか。こちらはまた別の意味で狭き門といえそうですね。
その気になれば1日で使い切ることも可能な1000万円。でもコツコツ貯めるのも、稼ぐのも、意外と大変なのが1000万円。でも心配は無用です。なぜなら、お金の「貯め方」には、コツがあるから。
「貯め方」だけではありません。「使い方」にも「増やし方」にもコツがあります。こうしたコツを学べば、息切れせずに1000万円を貯められるようになります。後悔しない使い方ができるようになります。大きな損失を回避しながら上手にお金を増やせるようになります。
年収1,000万円図鑑