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曽我部恵一の家カレー。野菜の原形がなくなるほど煮込む!給食風カレー

食べるだけじゃ物足りず、作ってしまうのだから、カレー愛は半端じゃない。自粛ムード漂う中、著名人の台所をちょっと覗かせてもらいました。学生時代からカレーを作り始め、音楽家になってからはスパイスやスープなど、全国の名店の味を食べ歩いてきた曽我部恵一。自らのカレー道を進む中、父となり、行き着いた家カレーの形とは。

Text: Chisa Nishinoiri, Takagi “JET” Shinichirou , Katsumi Watanabe, Yoko Fujimori / Recipe: Kusako Nitta

寸胴で10人前くらい
前日の夜から仕込みを始めます

2000年代に家族ができてからは、子供のためにカレーを作る機会が増えましたね。本当はスパイスから調合したいところですが、子供たちからホールで入れるクローブなど「なんか塊が入っている」と、スパイスカレーがものすごく不評で(笑)。

じゃあ、どんなカレーが好きなのか聞いたところ、やっぱり子供たちにとっては、給食のカレーがベストなんですよね。家のカレーについて話していた頃、幼稚園でライブをする機会があり、園児や先生たちと給食をご馳走になることがありました。そこで食べた、黄色いカレーがものすごくおいしかったんです。調理師の方に作り方を聞いたところ「20分くらい強火で煮込んだ具材に、(味つけは)ルーの味一発です!」という返答。その潔さがカッコよくて、しびれましたね。振り返れば自分たちも、散々給食で食べてきた味だから、好きなのは当たり前です。

それから家でカレーを作る時は、子供たちが喜ぶよう、凝りすぎず、ルーを使って作るようになりました。近所に住んでいるスタッフやミュージシャンの家族ごと誘うので、寸胴で10人前くらい、前日の夜から仕込みを始めます。速攻で作るのもいいんですが、肉と野菜を煮込むうちに出る雑味、そしてコクが欲しいのでハウスのバーモントカレー、S&Bのゴールデンカレーなど、2種類のルーを掛け合わせてカスタムしていきます。

調理工程は至ってシンプル。タマネギをきつね色になるまで炒め、冷蔵庫で余った野菜をどんどん入れていきます。大根やキャベツ、サツマイモ、キュウリ、キノコ類など、なんでも入れちゃう。それから肉は、フライパンで手羽元などを焼き、肉汁ごと寸胴へ。

原形がなくなるほど煮込むので、野菜の苦手な子供たちから「曽我部さん家のカレー」と呼ばれ人気です(笑)。

曽我部恵一の給食風カレー
試行錯誤して行き着いたシンプルすぎる一皿。

材料(作りやすい分量)

鶏手羽元(6~7本)

タマネギ(くし形切り、1~2個分)

トマト(湯むきして乱切り、1~2個分)

ニンニク(1~2かけ)

カレールー(S&B《ゴールデンカレー》やハウス《バーモントカレー》など2種類ほど、各適量)

S&B赤缶カレー粉(適量)

冷蔵庫に余っている野菜(大根、キャベツ、サツマイモ、キュウリ、キノコ類など、好きなだけ)

油(適量)

作り方

1 フライパンに油を引き、タマネギをきつね色になるまで中火で30分ほど炒める。

2 炒めたタマネギを寸胴鍋に移し、冷蔵庫に余っている野菜を適当な大きさに切って入れ、炒める。水をひたひたになるくらいに加えて弱火にし、4時間ほど煮込む。

3 具材の形があらかた崩れたら、トマトを入れる。

4 フライパンに油を引いて中火にかけ、手羽元を焼く。全体に焼き色がついたら肉汁ごと3の寸胴鍋に加える。冷蔵庫に豚肉などが余っていたら、同じように焼いて加えてもよい。

5 カレールーを好みの味になるようそれぞれ加減しながら加える。S&B 赤缶カレー粉(給食感を出すため必須)も加える。

6 さらに弱火で煮込み、ニンニクを投入。とろみがついたら火を止める。しばらく置いて馴染ませて完成。

POINT 1 鶏と豚をダブルで。

ミュージシャン・曽我部恵一さんの給食風カレー 豚肉と鶏肉を入れる
普段使っている手羽元に加え、この日は冷蔵庫にあった豚の肩ロースも入れることに。肉をダブルで使うことで、コクが倍増!

POINT 2 とにかくタマネギが命!

ミュージシャン・曽我部恵一さんの給食風カレー 玉ねぎを切っています
「タマネギをきつね色になるまで炒め、味の基礎を作る」という方法は、テレビ番組で観てから、30年以上取り入れている。