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3週間でカラダが変わる!?『うちトレ』のススメ

肉体改造はトレンドを踏まえて。筋肉を増量して細マッチョ体形を目指すならコース1のスロトレを選択。体幹を鍛えてアスリートボディを手にしたいなら、コース2のファンクショナルトレを選ぶ。各コースとも週3回×3週間で変化が実感できる。

Illustration: more rock art all / Text: Kenji Inoue / Supervise: Shinji Sakazume

コース 1:スロトレ

マッチョに変身するために最短距離で筋肉をボリュームアップしたいなら、第一選択は加圧トレーニング。でも、加圧トレは資格を持つトレーナーからマンツーマンの指導を受ける必要があり、通常自宅トレでは行えない。
そこで試したいのがスロートレーニング。略してスロトレだ。

スロトレは、そのネーミング通り、非常にゆっくりした動きで行うトレーニング。筋トレでは、どんな重さで行うかという点ばかりに意識が向きがちだが、時間も負荷を構成する重要なファクター。

同じ重みなら、ゆっくり時間をかけてトレーニングした方が負荷は当然大きくなり、筋肥大効果もそれだけアップする。

加えてスロトレには、加圧トレに近い効果も期待できる。
加圧トレでは筋肥大効果の高い成長ホルモンが大量分泌されるが、スロトレでも通常の筋トレより多くの成長ホルモンが分泌される可能性がある。

筋肉をゆっくり伸縮させ続けると、内部の血流が制限されて代謝物が蓄積する。その刺激で成長ホルモンの分泌が加速。結果、筋肉が効率的に成長していくのだ。

具体的にはスタート姿勢から1、2、3、4と4カウントで動いたら、同じく4カウントで戻る。これを5回行い、60秒以内の短いインターバルで3セット行う。

筋肥大しやすいのは、胸の大胸筋、太腿の大腿四頭筋やハムストリングスといった表層の大きな筋肉(大筋群)。これらをターゲットとした4種目のスロトレを週3回続けよう。

加圧トレのメソッドを応用してアレンジ。
アウターマッスルを鍛えて最速で細マッチョ。

コース2:ファンクショナルトレ

外見より中身で勝負というタイプは、カラダの機能を高めるファンクショナルトレにチャレンジ。真っ先に鍛えたいのは体幹だ。

スポーツでも武道でも、体幹を安定させて手足を自由に動かすのが基本。ことに欧米人と比べて脚が短く胴が長い日本人では、カラダを機能的に使うためには、体幹の安定がより大切になってくる。

広い意味では、体幹とは手足と首から上を除いた胴体全体を指すが、ファンクショナルトレのメインターゲットになるのは、肋骨と骨盤に挟まれたお腹まわり。ここをコアと称する。このため、体幹トレをコアトレと呼ぶ場合もある。

コアでカラダを安定的に支えるのは、主に筋肉。それも、表層にあるアウターマッスルより、深層にあるインナーマッスルが主役である。

コアの安定性を左右するインナーマッスルには、腹筋群の最も深いところを走る腹横筋、背骨を1個ずつ連結している多裂筋、胸郭の底にあたる横隔膜、そして骨盤の底をハンモック状に支える骨盤底筋群がある。

運動不足だとコアが緩んでバランスが崩れがちだけど、これらのインナーマッスルを強化すると腹圧がアップ。コルセットを締めたようにお腹まわりが引き締まり、手足が自在に使えるようになる。

ファンクショナルトレも4種目を週3回。体幹を安定させて手足を動かすのがポイントだ。こちらは動きにかける時間を気にせず、それぞれ10回を目安に。60秒程度のインターバルを挟み、3セット行おう。

コアのインナーマッスルを強化して、
機能的に動けるボディを手に入れる。