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風土を生かした温泉旅館で過ごす旅
星野リゾートが展開する温泉旅館ブランド「界」は、季節の趣、その土地の文化や伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求している。19施設目に選ばれた場所は、北海道のポロト湖畔。多くの野鳥が生息する天然林に囲まれているこの地は、四季折々に色付く美しい景色が望める。
そんな、魅力たっぷりの温泉旅館「界 ポロト」への1泊2日の旅をBRUTUSがプレゼント。
まずは、どんな温泉旅館なのかご紹介。
コンセプトは、“ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿”。客室や大浴場など、施設のどこにいても湖を身近に感じることができるように、敷地内にポロト湖を大胆に引き込み、贅沢な眺めが広がる。
アイヌ民族が暮らす家をイメージした客室
設計は、建築家・中村拓志氏が担当している。アイヌ文化伝承の地として維持されている“ポロトコタン(アイヌ民族の集落)”をヒントにした丸太組みの三脚構造は必見だ。
また、アイヌ民族が暮らす家をイメージした客室にも注目したい。部屋には、伝統的な“チセ”の中心にあった“炉”のようなテーブルや、壁にかかった木彫りのオールの作品、アイヌ文様がプリントされた壁紙やクッションなどが設置され、その土地ならではの空間を体験できる。
部屋は、全部で4タイプ。すべての部屋がアイヌ文化に触れられるようなインテリアに。 
ベッド前には白樺の丸太が並ぶ。窓の外の景色と相まって自然に溶け込むような感覚に。 
ナチュラルトーンの部屋は日々の疲れを吹き飛ばしてくれそう。
“モール温泉”。別名、美肌の湯！
そして、なんといっても目玉は、世界的にも珍しい“モール温泉”。別名、美肌の湯！
天然植物由来の腐植質の有機物を含む独特な茶褐色の湯で、「界 ポロト」の泉質はアルカリ性のため、古い角質を落とし、肌の新陳代謝を高め、湯上がりの肌をすべすべに整えてくれる。「△湯（さんかくのゆ）」と「◯湯(まるのゆ)」という2つの大浴場では、それぞれ違う雰囲気が味わえる。
施設の代表的な「とんがり湯小屋」内にある「△湯」。源泉かけ流しの「あつ湯」と心身を鎮静させてくれる「ぬる湯」の内風呂のほか、ポロト湖が見渡せる露天風呂も。 
洞窟や地中にいるかのように思わせてくれる空間の「◯湯」。天井の穴からは自然光が差し込む。
北海道でしか味わえない！会席料理
旅館といえば、食事も重要。プライベートが仕切られた半個室の食事処では、北海道の食材をふんだんに使った会席料理が振る舞われる。
じゃがいものすり流しにいくらと雲丹をのせた先付「馬鈴薯海宝盛り」からはじまり、酢の物、八寸、お造りののった華やかな「宝楽盛り」。 
特別会席では、裏ごしした濃厚なブイヤベーススープに北海道を代表する食材の毛蟹や帆立貝を加えた「毛蟹と帆立貝の醍醐鍋」も。出汁や魚介の旨味を存分に堪能できる。
風土を生かした旅館で過ごす1泊2日の旅。都会の喧騒から離れて、くつろぎのひとときを手に入れてみては？
