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十勝には馬の文化がある。〈HMH〉での乗馬体験から、多くの学びを感じて

〈HOTEL NUPKA〉総支配人・坂口琴美さんが案内する帯広空港。西に日高山脈、北に大雪山、南には太平洋。自然溢れる十勝地方は、食の宝庫でもある。豊かな土壌を持ち、心にゆとりがあるから?チャレンジ精神旺盛な人が多いのも特徴だ。ユニークな発想から生まれるダイナミックなスポットも。十勝ならではの体験を、ぜひ!

Photo: Takuya Kakimoto / Edit&Text: Chigusa Ide

馬場1周の引馬から長期滞在の研修まで。

十勝には馬の文化があるんです。開拓使時代の農耕馬や、帯広名所の〈ばんえい十勝〉など“日本輓系種”が活躍してきました。このばん馬の魅力を継いでいきたいという思いで、3年前から、帯広の街中を馬が巡る〈馬車BAR〉を手がけています。

この事業を始める頃、馬との付き合い方を教えてもらったのが〈HMH〉。飼育しているのはクォーターホース種ですが、ここでは乗馬だけでなく、引き馬などのグラウンドワークやホーストレーニングも体験できるんです。

「私たち人間は、馬を介して気づくことがたくさんある」と代表の持田裕之さん。広島県出身で、若い頃アラスカに渡り、「馬を飼って木の家に住みたい」との夢を抱いて、約30年前に北海道へ。現在は全国を飛び回り、ナチュラル・ホースマンシップの理論に基づいてJRAの調教師などを指導している、尊敬すべき方。

「馬ってとても素直でね、嫌なことは態度に出す。自分をさらけ出して裏表なく向き合わないと、コミュニケーションが取れないんです」と教えてもらいました。馬との関わり方を学んでいくことで、経営者である私は、部下との接し方まで見直すようになったんですよ。