真っ青な海を泳ぐイルカに出会えるかも。
市街地から車で約1時間半。大自然が残る知内町の矢越海岸に、手つかずの美しい洞窟がある。昔から船でしか辿り着けなかったその場所は、まさに奇跡の秘境。
「と聞いてびっくりしました。この洞窟があるのは知内町小谷石。同じ知内町内でも重内という地域には母の実家があり、夏休みに遊びに行くたび、海に潜ったりウニを採ったりしていたんです」
と菊地さん。実は10年ほど前から、「青の洞窟」というキャッチフレーズとともに隠れ家的観光スポットとして人気が急上昇。小型遊覧船によるクルージングが日々運航されているという。
「僕の母も地元の友人もすでに体験していて、“神秘的できれいだった。びっくりするほど楽しかった”と口を揃えて勧めるんです」
小谷石の漁港を出発したら、海岸沿いの断崖絶壁や奇岩を眺めながら洞窟へ。入口は小さいけれど、洞窟内は奥行き約60m。海水による浸食で複雑な形になったその空間は真っ暗闇だが、やがて、青く透き通った海面やコバルトブルーの光に目を奪われる。
「僕が今、いちばん行きたいのはここ。毎年のように函館に帰省していても、いまだに知らない名所がある。小さい町だけれど、ますます好きになりますよね」