あらゆる状況に対応できる汎用性が大事。ないならば、作ってしまえばいい
洞窟は潜ってみるまで中の情報が全くありません。いわば未知に挑む探検なので、あらゆるフィールドにアプローチするための、アウトドアの集大成的な技術と道具が求められます。洞窟内は湿度がとても高く、一度濡れたものは乾きません。濡れていい装備は濡れると割り切り、寝袋など濡らしたくない装備は徹底的に防水することが重要です。
このバックパックは水が入る前提であえて排水用の穴を開けていて、荷物は小分けにして防水するという発想で設計したもの。防水カバンを売りにするメーカーに理解してもらうのに1年かかりました。未知に挑むには、時に常識にとらわれない発想が必要なんです。
人類にとって地上には未知の場所はもうありませんが、地中には誰も見たことのない空間がまだまだ眠っています。洞窟探検はキリがないからやめられないんですよ。