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写真家・藤代冥砂が愛用する山道具。〈ライカ〉のトリノビットetc.

山歩きの楽しみ方が人それぞれなら、当然道具の選び方もそれぞれ。道具選び自体が山歩きの楽しみになっているというギア好きも多いでしょう。そして、選んだ道具からは、その人が山とどう向き合っているかが見えてくるものです。


現在、山の魅力を伝える特設サイト「Mt. BRUTUS」もオープン中!

photo: Takehisa Goto / text: Kei Ikeda

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自然にアジャストしていくためのある種の儀式に使う道具たち

私の山登りは、あくまで散歩や旅の過程にすぎません。歩いてみたい場所や見てみたい景色が、たまたま標高の高いところにあるから登るという感覚です。なので、登る山も道具もなんとなくで選ぶことが多いのですが、職業柄か、光学機器にだけはついこだわってしまいます。

この〈LEICA〉の双眼鏡は、とにかくレンズのクオリティが抜群。朝夕や暗い森の中でも、肉眼よりも明るく見えるほどです。山に出かけると、まずは双眼鏡を覗いて、写真を撮ったり、思いついた詩をメモしながらのんびりと過ごします。

これらの行為は、街の気配を徐々に脱ぎ去って体を山に馴染ませていくための儀式のようなもの。そうこうしているうちに、鳥たちがこちらの様子を窺いにやってきたり、急にあたりのもやが消え去って素晴らしい景色が現れたりするのだから不思議ですよね。

藤代冥砂の山道具

〈LEICA〉のトリノビット 10×25(右)/〈Rite in the Rain〉のオールウェザーノート(左)
〈Rite in the Rain〉のオールウェザーノート(左)〈LEICA〉のトリノビット 10×25(右)
これらを〈RIPEN〉のサコッシュに入れて持ち歩く。散歩用の愛機は光学20倍ズームを搭載したコンデジ〈SONY〉のDSC WX350。

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