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グルマン温故知新:東銀座〈時喰み〉しっかり食べて飲める、真っ当な和食を深夜まで

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「名店の深夜食堂」。リーマンショック以降、長いこと営業時間が短縮傾向だった東京の食シーンだが、このところ深夜営業の店がオープン。和食とワインを謳う東銀座の一軒。人気の名店がらみ。令和の深夜メシはこれにて安泰!

Photo: Keiko Nakajima / Text: Mamiko Kume

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時喰み(東銀座)

しっかり食べて飲める、真っ当な和食を深夜まで。

こちらは東銀座にある日本料理〈徳うち山〉〈銀座くどう〉の系列店。2店を率いる工藤淳也さん、「このあたりで遅くまで営業している店はフレンチやバルが多く、年齢的にきつくて。居酒屋ではなく、でも格式張っていない真っ当な和食を」と自分が行きたい店をオープンした。

よってメニューはアラカルトのみ。旬魚や野菜はもとより、京鴨、庄内豚、カラスミやキャビアと使う食材は系列店と同様という太っ腹な姿勢。料理はひねりながらも、外しすぎず。〆のカレーも、オーダーが入ってからご飯を土鍋で炊く気概を見せる。生うにのっけ、サマートリュフのプラスといった「カスタマイズ」の遊び心もナイス!

器遣いも多彩で、深夜の気分を俄然上げてくれる。待ち合わせや小腹満たし、あるいは2軒目にと何かと使い勝手もいい。店名は文字通り「時間を食べる」の意。仕事や多忙な日常を忘れて、おいしいものを。終電の時間を気にせず、とことんどうぞ。

東銀座〈時喰み〉料理長の佐々木寛和さん
工藤淳也さんの信頼も厚い料理長の佐々木寛和さん。
東銀座〈時喰み〉店内
店内はカウンターを中心にした造り。こぢんまりと居心地よし。

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