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グルマン温故知新:四谷三丁目〈新楽記〉広東式焼き物とワイン、あの名店が再び

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「ワインにしチャイナ!」香港食文化の伝導師が監修する広東式焼き物が主役。ワインとともに、肩肘張らずにお楽しみあれ、というスタイルが楽しい。中国の奥深き食文化の一端を、カジュアルに堪能できる新スポットへ。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Kei Sasaki

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新楽記(四谷三丁目)

広東式焼き物とワイン、あの名店が再び

焼き物を主体とした広東料理とナチュラルワインという新しいスタイルで一世を風靡した外苑前〈楽記〉(現在は閉店)が四谷三丁目で復活した。〈楽記〉同様、香港の食や中国茶に関する著書も多い写真家の菊地和男さんがプロデュース。自身が「心置きなく飲みたい派」だからと、ナチュラルワインの値つけが驚くほど安く、たっぷり2〜3杯分のカラフェを1,000円からという太っ腹ぶりだ。

「1980~90年代の古き良き香港の料理」をコンセプトに、内臓や背脂を使った金銭鶏など、現地でも消えゆく味を伝える。極上の金華ハムでとる上湯(シャンタン)の一品、ハムユイ(塩漬け魚の発酵食品)の旨味で仕上げる蒸し物や炒め物など、定番も上質な素材と手間が生きた間違いのない味。中国野菜の一品も、契約農家が栽培する野菜の味が鮮烈だ。素材も仕事も“本格”を貫きながら、雰囲気はカジュアル。3〜4人以上で卓を囲み、ボトルを立てて賑やかに、が正解!

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