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グルマン温故知新:幡ヶ谷〈ripen〉緑道を借景に、四季を感じる軽やかな野菜料理を

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「野菜自慢」。既存のジャンルにはとらわれず、そして食後感は軽やかながら、味と香り豊かな旬の素材の力強さが印象に残る。季節の恵みを味わえるカウンターへ出かけよう。

photo: Kanako Nakamura / text: Haruka Koishihara

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ripen(幡ヶ谷)

緑道を借景に、四季を感じる軽やかな野菜料理を

白石貴之シェフの前の職場は、無農薬・無化学肥料栽培に取り組む東京・板橋の〈THE HASUNE FARM〉運営のレストラン〈PLANT〉。産地と厨房が近い環境下で研鑽を積んだ。

その前には、料理家・野村友里さんが主宰するレストラン〈eatrip〉のシェフ。当時、オーガニックレストランの草分け的存在である米・バークレー〈シェ・パニース〉でも研修を経験した。白石さんの料理と健やかに育った野菜とは、切っても切り離せない関係だ。

〈THE HASUNE FARM〉の野菜を中心に、長崎・雲仙〈田中たねの農園〉の田中遼平さんや地元・群馬の農家が育てた季節の野菜をふんだんに使う。仲間から届く規格外の野菜もソースやストックに活用。自家製のパンで残さずぬぐって食べたいおいしさだ。野菜クズは産地のコンポストへ戻し、循環も実現。

店名の意味は「熟す、実る」。念願の自身の城を得て、白石さんの料理がますます実る。

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