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グルマン温故知新:代々木上原〈nanca〉料理も酒も“なんか”いい感じ、の駅前酒場

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「クラフト居酒屋」。造り手のキャラクターが色濃く反映されるクラフトビールやクラフトジンのごとく、店の作り手の思いが込められた小体な酒場が、代々木上原に登場。オープン早々から街に根づいている様子で、長く愛される予感が。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Haruka Koshihara

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nanca(代々木上原)

料理も酒も“なんか”いい感じ、の駅前酒場

「翌朝“昨日はなんかいい夜だったなぁ”と思ってもらいたいから、たくさん食べて飲んでも胃もたれしない料理を心がけています」というのは、シェフの萩原ちひろさん。ケータリング会社勤務を経て、〈nanca〉地下のビストロ〈36.5℃ kitchen〉へ。

その後、間借りの小料理屋を1年間営業。その経験を古巣のオーナーシェフ・宮本岳さんに買われ、今回〈nanca〉の開店に際してシェフを務めている。

自身も行ける口というだけにお酒が進む味つけを意識しつつ、野菜が主役のおつまみを多く揃える。と同時に、エビマヨやグラタンといった、ガツンとした味が楽しめて満足度の高い料理もあれこれと。すっきりとしたスープで食べる〆の麺も自慢の一品だ。

そして酒は、ナチュラルワインのほか「近隣では飲めるお店が案外少ない」というクラフトビールやクラシックなワインにも注力。代々木上原駅南口から徒歩1分の好立地に、居心地のいい酒場がまた現れた。

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