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グルマン温故知新:渋谷〈マンデガン〉名酒場による、立ち飲み主体のカジュアル店

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「16時からの発酵酒場」。全国北から南まで、土地に根ざした発酵食品がある日本は、世界でも類を見ない“発酵大国”だ。そして、酒もあまねく発酵物。相性がいいのは言わずもがな。人気の酒場が、発酵の要素がある新店を開いた。幸福の16時開店。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Haruka Koshihara

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マンデガン(渋谷)

名酒場による、立ち飲み主体のカジュアル店

渋谷の超人気居酒屋〈高太郎〉の2階に、弟(妹?)分となる酒場が誕生した。しかも予約困難な1階とは対照的に、こちらはふらりと立ち寄れるシステムに。「お食事の前や2軒目はもちろん、映画館や劇場も多い街なので、そのついでにも気軽に来てもらいたくて」とは、店主の林高太郎さん。

店を切り盛りするのは〈高太郎〉の女性スタッフ。働き始めて6年目の大和優菜さんを中心に、週替わりでカウンターに立つ。漬物など、それぞれが作った自慢の一品が登場することも。

日本各地の発酵物をテーマにした連載を持つほど、それらに造詣の深い林さん。ゆえに、品書きには〈高太郎〉の定番つまみのほか、発酵食品を使った〈マンデガン〉ならではのメニューも。お気に入りのへしこを使ったピザや、酒粕とカルピスのサワーなど、古くから伝わる知恵の賜物が、林さんたちの感性と出会って新たな味わいを醸し出している。

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