Lierre by Les Picolos（飯田橋）
プチパリのビストロはパンとパスタが魅力を＋（プラス）
神楽坂の見番横丁にオープンしたこちらは、ワインビストロ〈レ・ピコロ〉の姉妹店。「料理はレストランの味と盛り付け、価格帯はビストロで、選ばれる店を目指します」とはシェフの阿部淳樹さん。フレンチ出身ながらパン職人のキャリアも十分。二刀流で腕を振るう逸材だ。
仔羊のカイエット、フォアグラとマスタードのソース
フランス版のハンバーグ、カイエットは仔羊肉のミンチを網脂で巻いてジューシーに焼き上げた一品。コリアンダー、クミン、カルダモンなどのスパイスを効かせ、フォアグラのムースを添えて濃厚な味わいをプラス。食べ応えのあるメインディッシュ。料理はすべて2名分。3,828円（写真は1名分）。
フォアグラの冷製フラン 甘口シェリーのジュレ
「プリンのニュアンスで仕立てる」と阿部さん。クリーミーな味わい一辺倒にならないよう、カカオニブ、岩塩、ピンクペッパー、ピスタチオと仕上げにコーヒーのオイルをプラス。パンに合わせていただこう。1,848円。
牡蠣クリームのラビオリ、柚子とハーブのソース
ソテーしてから粗めにカットした牡蠣（かき）は、グラタンをイメージしてホワイトソースに。爽やかに食べられるようフレッシュハーブとディルのオイルをプラス。小さな帽子の形をしたカペレッティは、東海林さん作。2,728円。
「北海道産小麦キタノカオリと強力粉のグリストミル、湯種と米麴種で焼いた」というバゲットは名刺代わり。おすすめの前菜で濃厚かつクリーミーなフォアグラの冷製フランにディップすれば、相思相愛の組み合わせ。歯切れが良く、小麦粉の風味も相まって、嚙み締めるだけでぐんぐんと食欲がかき立てられる。
仔羊のカイエットの肉汁とマスタードの効いた濃厚なソースもいける。料理に続きバゲットを一口、ワインをぐびり。この好循環が止まらない。イタリアン出身のスーシェフ東海林侑さんの手打ちパスタも2号店の魅力。「パンのバリエーションも増やしたい」と阿部さん。
料理を引き立てる天然酵母のパン作りに励むシェフの阿部さん。 
オープンキッチンを採用したシックで落ち着きのある空間。
