impronte(阿佐ヶ谷)
生パスタが主役のカウンターイタリアン
昔ながらの店やマンションが並ぶ商店街に、真新しいグリーンのファサードが鮮やか。小窓から店内の賑わいがチラリと見える距離感が、阿佐ヶ谷の町によく似合う。神谷町のイタリアン〈ダ オルモ〉の姉妹店。厨房には同店でスーシェフを務めた石田竜一さんが立つ。
席はカウンター、オーダーはアラカルト中心でというカジュアル仕様。料理の主役は開業前、石田さんが研修に渡ったイタリアで心に刻んだ生パスタだ。
生地の配合や大きさ、厚みで食感や旨味の感じ方ががらりと変わる“手の料理”。肉のラビオリなら、魚介ソースの平打ちならと、それぞれ工夫をする楽しさが、味わいから伝わってくる。
ミニマムな厨房だが、小さな炭火ロースターもあって、肉焼きも〈ダオルモ〉仕込みの技が受け継がれている。新店らしからぬナチュラルワインの充実ぶりもさすが。地元はもちろん、中央線飲み・食べ歩きの新たな起点になりそうだ。