〈スイムスーツ・デパートメント〉代表・郷古隆洋が選ぶ、木製の鳥のオーナメント

ドイツのデザイナー、ディーター・ラムスのクールな棚《ヴィツゥ》に並んだのは、北欧や南米をはじめ、世界各地からやってきた鳥たち。この木の鳥に今、夢中だというのが〈スイムスーツ・デパートメント〉の郷古隆洋さんだ。

初出:BRUTUS No.788『木の椅子と木工』(2014年10月15日発売)

photo: Norio Kidera / text: Wakako Miyake / edit: Tami Okano

特にメキシコの古い民芸品には目がなく、着々とコレクションを増やしている。「鳥にはどこか人間の無意識に訴えかけるものがある。空を飛べることへの憧れや、翼や2本脚の不思議なシルエットに引っかかりを感じるから、世界各国で鳥のモチーフが作られているのだと思います」。

また、いろいろな形に削り出せ、色も好きなように付けられる木だからこそ、これだけのバリエーションが揃うのだとも。「ほかの素材だとこの自由さは生まれない。材質や造形、絵付けにそれぞれの国の特性が出るのも面白いですね。民芸品なら1960〜70年代のヴィンテージが質が高くいい味出しています」

木製の鳥のオーナメント
(1)ペンギンをモチーフにした、デンマークのチーク集成材のオブジェ。1960年代。
(2)フランスのブルレック兄弟が「休息する鳥」をイメージしてデザイン。メープルの無垢材。参考商品。
(3)ペイントが愛らしいデンマークのオブジェ。ヴィンテージ。
(4)メキシコ・オアハカのウッドカービング。1960〜70年代。参考商品。
木製の鳥のオーナメント
(5)スウェーデン・ダーラナ地方のニワトリ。1960年代。
(6)スイスのデザイナー、アントニオ・ヴィターリの鴨の親子。参考商品。
(7)ノルウェーのアンドレアス・エンゲスヴィックがデザイン。menuハウディ・オウルS。
(8)アメリカで1980年代に作られたニワトリのオブジェ。参考商品。
(9)デンマークの家具デザイナー、クリスチャン・ヴェデル作。首の傾きが自由に変えられる。アーキテクトメイドのバード(S)。
(10)スウェーデン、ボダ社のナッツクラッカー。1970年代。
木製の鳥のオーナメント
(11)岡山の家具作家、コーチ カズノリの作。
木製の鳥のオーナメント
(12)ドイツやスウェーデンのアノニマス。1960〜70年代。
(13)アントニオ・ヴィターリ自らの手で作られたゼブラウッドのアヒル。1990年代。
(14)大分の郷土玩具「キジ車」に画家の牧野伊三夫が絵付け。
(15)カイ・ボイスンによるツノメドリ。1960年代のオリジナル。
(16)デンマークのデザイナー、ハンス・ブリングの栓抜き。愛嬌あるデザイン。チーク材。1950年代。
(17)スウェーデンの置物。
(18)エクアドルの素朴な郷土品。バルサ材で驚くほど軽い。
(19)キウイをモチーフにしたニュージーランドの置物。1970年代。
(20)鹿児島の木工作家アキヒロジンの《Chicchi》。
木製の鳥のオーナメント
(21)ウルグアイの工芸品。パーツが動いて表情に変化がつけられる。1970年代。
(22)ノルウェーの工芸品。細かな装飾が美しい。1960年代。
(23)バルサ材で作られたエクアドルのペンギン。1980年代。
木製の鳥のオーナメント
(24)グアテマラのニワトリ。南米らしい色彩が魅力。
(25)同じくグアテマラのニワトリは力強さが魅力的。
(26)つぶらな瞳をした、きれいなピンクのインドのオウム。
(27)メキシコ・オアハカのウッドカービング。1960〜70年代。
木製の鳥のオーナメント
(28)フィンランド・アアリッカ社のヴィンテージ。1970年代。
(29)インドの素朴なオブジェ。
(30)フィンランドバーチの積層材から削り出したナプキンフォルダー。paavo asikainen社、1970年代。
(31)ニカラグアのラッキーバード。
(32)デンマークのチーク材のオブジェ。1950年代。
(33)ハンス・ブリングのアヒルの親子。
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