つかず離れずが、ちょうどいい
清水ミチコ
星野さん、こんな人目につくとこで気軽にご飯食べたり、できなくなってきたでしょ?
星野源
まだ大丈夫ですよ。でも清水さんともなると、なかなか路上の居酒屋で飲んだりできないですよね。
清水
いえいえ、そんなこと!最近星野さんの名前、しょっちゅう目にするよ。きてるね〜、“風”が。
星野
やめてくださいってば……ってなんでしょう、このやりとり(笑)。
清水
(笑)。今回ね、星野さんと対談すると聞いて、よくぞこのいい関係を見つけてくれた!って思ったの。だって私たち、長く友達やってるわけでもないじゃない。去年から急にだもんね。結構前にドラマで共演して、お互い知ってはいたけれど。
星野
そうですね。イベントの打ち上げで清水さんと連絡先交換したとき、「うちで野沢直子ちゃんのお帰り会やるから、来ない?」と誘ってくれて。それがちょうど1年前。
清水
メンバーは、直子ちゃん、光浦(靖子)さん、バービー、まちゃまちゃ、森三中、椿鬼奴という野獣のような女の会にね(笑)。
星野
僕、ほぼ皆さんの話を聞いているだけだったんですけど、AVの話をしたら、まちゃまちゃさんが食いついてくれて。「おまえ、男なんだな!」みたいな。それが嬉しかったです。なんかそこにいることを認められたみたいで。
清水
どっちが男かわかんないよ、それ(笑)。でもあの会があって、距離がぐっと縮まったよね。俄然星野さんに頼み事をしやすくなったし、頼まれたときも、ダメなら気軽に断れる、そんな関係になれた気がする。
星野
そうですね。あれからいろいろご一緒させていただいて。あの会の直後にも、僕のラジオに出てもらいましたよね。そのとき、矢野顕子さんに扮する清水さんと歌った「中央線」、あれ本当に嬉しかったです。
2人に共通するのは、人への憧れが強いところ
星野
僕のライブにもゲストで出ていただいて。またやりたいですね。
清水
楽しかったね、擬似紅白歌合戦。司会の寺坂(直毅)君(*放送作家で、紅白マニア)が、紅白さながらの名調子で盛り上げてくれるものだから、気持ちよくて。星野さん、小坂忠さんの「機関車」歌ったじゃない、あれよかったなあ。そういうとこ、面白いよね。若いのに、渋くていい曲を知ってる。
星野
ありがとうございます。清水さんのモノマネのレパートリーも、ジャンルや時代、関係ないですよね。僕も好きな人ばかりです。
清水
そうね。私たち2人の共通点として、人へのリスペクトが強いというのがあると思うんだけど、その対象が結構同じだったりする。
星野
清水さんのことだって尊敬してます。すごいですもん、ピアノの技術とか、それとモノマネを両立させるところとか。だから清水さんとお友達になれたことが幸せだし、自慢です。先輩なので、友達っていうのもおこがましいんですけど……。
清水
相変わらず後輩気質(笑)。全然いいのに。なんかさ、友達になれる人って、「あ、この人大丈夫そう」っていう動物的勘が働くんだよね。星野さんの場合もそうだった。
星野
それは嬉しい。
清水
私たち、相談し合ったり、頻繁に食事に行ったりするわけでもないじゃない?だけど、こうやって会うと、やっぱり話が合う。なんか気楽で心地いいよね、こういう関係って。明日もラジオで一緒だけど、星野さんが相手だと、「もうひとからかいしても大丈夫!」っていう安心感があるから、面白いこと思いつく気がする。
星野
ありがとうございます。これからも、どんな球でも受け止めてやりますよ!
清水
あ、なんか生意気!(笑)
2人のともだちデータ
最初の出会い
ドラマ『タイガー&ドラゴン』(2005年)で共演。この時点ではまだ、友達<仕事仲間。
ともだち歴
1年。
会う頻度
この1年間で7、8回。
会うときの状況
互いのラジオ番組にゲスト出演したり、ライブに呼んだり。最近は、プライベートではなかなか会えず。
相手の呼び方
清水さん(星野さん)。
星野さん(清水さん)。
共通のともだち
寺坂直毅、光浦靖子、椿鬼奴、
まちゃまちゃ、宮藤官九郎。