伊賀大介
できました、その名も〈GASATUS〉Tシャツ。ブルータスをもじって命名しました。
佐内正史
初めから決めてたでしょ。
伊賀
はい、なんかいいなと思って。
佐内
伊賀くんぽい。今回の写真セレクトは案外すんなりと決まったね。
伊賀
初めはブルータス編集部のある東銀座にちなんで、佐内さんが昔撮った歌舞伎座の写真とか、いろいろな候補がありましたよね。
丹野真人
ただひねりがないから、全く違うアプローチにしようと話し、前面の写真は同じで、背面の写真を変える2種類のシリーズにするアイデアが伊賀さんから出て。
伊賀
やったことがないし、面白くなるんじゃねぇかって思ってさ。
丹野
普段なら悩んだ末に2枚のうち1枚はボツにするけど、それも製品化するって、新しい試みでしたね。
伊賀
どちらも製品化することで、あり得たかもしれない2つの未来が現実になるから、“あしたのベストバイ”にぴったりと思って。で、“あしたの”に紐づけて、大好きな『あしたのジョー』の話題になって。
佐内
それで前に撮影した後楽園ホールのベタ焼きを見た流れで、棚から引っ張り出したネガの中に「左へカーブする道」の写真があったんだ。
伊賀
カーブの先に“あした”があるみたいなストーリーもいいってなって。残りの2枚はフィーリング!それで写真下に入れる文言を宿題にしよって言って、解散したんですよ。
佐内
で、何日か経って、「文言を決めよう」って俺からLINEしたのか。
伊賀
(スマホを見て)それで、「左へカーブする道」にちなんで、オザケンの「左へカーブを曲がると光る海が見えてくる」という歌詞を俺がスクショして送って。
佐内
これまでも“道”にまつわる言葉は結構使っていたけど、小沢(健二)くんか……。新鮮かもって。
伊賀
歌詞は「僕は思う!この瞬間は続くと!いつまでも」と続くから、“eternal”が浮かんで。
佐内
ドラムの写真が、たまたま中村一義くんの曲「永遠なるもの」で撮ったジャケ写のアザーカットだったから、こっちも“eternal”とつながりがあってね。
伊賀
それで佐内さんから「ETERNALLYBLUENAKAYOSHI」って候補が挙がってきたんだったかな。
佐内
NAKAYOSHIは、中村一義くんの愛称、なかよしから取って。
伊賀
もう一枚は、パチンコをするミツエちゃん(佐内さんのアシスタント)が吸ってたたばこの銘柄がピアニッシモと聞いて、全部音楽つながりにしちゃおうと話して、お尻に「pp」とつけて、もう一枚は「fff」で対比させて。そうやって絵しりとりするように文言を決めたんですよ。
丹野
それにしても、こういった話を世に出すのは初めてですね。
伊賀
確かに。これを聞いて、みんなはどちらのTシャツを選ぶかな?
佐内
毎度、なんやかんや街で着ている人を見ると嬉しいんだよ。
伊賀
着ている人を見かけたら、LINEしますね。それを見ながら、ビール片手にほくそ笑みましょう。
フォトTシャツ
ショップ名:GASATANG
価格:各7,150円
GASATANG
ガサタン/公私共に親交のある、伊賀大介、佐内正史、丹野真人が趣味の延長で始めたTシャツレーベル。それぞれの名前から1文字ずつ取り、2017年春夏から本格的に展開。前面と背面に写真を配することをルールに年2回、新作を発表。
Instagram:@gasatang