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「いまこそ、カクテル。」編集後記:この味好きかも?を掘る

2023年6月1日発売 No.986「いまこそ、カクテル。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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この味好きかも?を掘る

これまではアマレットやチョコレートリキュールなど、スイーツのような飲み口のものが自分の好みだと思っていました。が、特集取材を重ねる中で、それ以上に”草感”のある味が好物だと自覚。今ではどこに行ってもボタニカルなカクテルを探す日々を送っています。

ひと口に"ボタニカル"と言っても、方向性はいろいろ。ジン、アブサン、アマーロといったベースとなるお酒自体にハーブ感があるものや、ミックスする素材や仕上げに香草を使用するものなど、バーテンダーによる組み合わせとバランスの塩梅によって、テイストの印象も全く異なります。

東京のバー42軒を掲載した、特集付録小冊子の取材時にも出会いが。〈Stage by The Ethical Spirits&Co.〉のハーブとスパイスが香水のように香る「アーストゥグラス」、〈BAR CONNECT〉の新鮮なバジルをふんだんに使った「ジンバジルスマッシュ」、〈BAR山元〉のカレーリーフが香るトロピカルな「カリベンプサワー」。そしてノンアルで味わえる〈Bar Straw〉の「わさび菜ジントニック」。ハーブティーのような爽やかさも、漢方の草根木皮的な苦味も感じられる、どれも飲んでいてワクワクする一杯でした。

特集には95人のバーテンダー、185杯のクリエイティブなカクテルが登場しています。自分のようなビギナー寄りの方にも、「あれ?この味すごく好きかも」と思える一杯を探すガイドブックとして、ぜひ手に取っていただけたらうれしいです。

BAR新井建具店のよもぎとそば茶のグラスホッパー
月島の〈BAR新井建具店〉でいただいた、よもぎとそば茶のグラスホッパー。自家製そば茶ラムの甘さの中に、よもぎの香りがフワッと立ち上がります。BGMのアレサ・フランクリンとの相性も最高…な一杯でした。(撮影・安島晋作)

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