Visit

「久しぶりの海外は、まず台湾から始めよう。」編集後記:台湾特集の表紙は、悩ましいんです

2023年4月14日発売 No.983「久しぶりの海外は、まず台湾から始めよう。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

連載一覧へ

台湾特集の表紙は、悩ましいんです

BRUTUSの表紙については、いつも複数の写真候補やデザインパターンを作ったうえで、社内で協議を重ねて最終的なものを決めています。今回の台湾特集でも、いろいろな町で取材してきた中から10種類ほどの写真を元に検討したのですが、とくに悩ましかったです。

というのにも、前段がありまして。BRUTUSの台湾特集は6年ぶりなのですが、当時台南の國華街という、屋台などが並ぶグルメ街の風景を表紙にしたところ、これが台湾で議論の的に。「台湾らしさを感じる良い表紙だ」「いや、もっと現代的な風景が台湾にはあるのになぜここに」といったように、地元ではニュース番組で取り上げられるほどに盛り上がったのでした。

それだけ注目していただけているということでもあるのですが、こちらとしては悩みのタネにもなるというもので。

そして今回、社内でも様々な意見がありましたが、最終的に台北・遼寧夜市のあたりの風景に決まりました。オーソドックスな風景だとも思うのですが、コロナ禍が明けるのを待ちわびていた台湾好きの読者にとって、この台湾の飲食店の明かりというのは誘引力のある“エモい”写真だと思っています。

取材で滞在したいた時期からすでに1ヵ月。私自身も、すでにこの明かりが恋しくなっています。

連載一覧へ