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「サウナ、その先の楽園へ。」編集後記:あるサウナビギナーが、〈The Sauna〉の良さを偉そうに語るようになるまで

2022年12月1日発売 No.975「サウナ、その先の楽園へ。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

photo:: Mina Soma

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言わずと知れた、サウナ大ブーム。満を持してのBRUTUSのサウナ特集なわけですが、担当した私、ここで告白しますと、じつは最近までサウナを知らなかったんです。

いや、もちろん知ってましたよっ。入ったこともあります。ただ本当の意味で知らなかったというべきで。

同じような人も多いと思うのですが、水風呂が苦手で、今まではサウナに入っても、水風呂には浸からず適当にシャワーして済ませてたわけです。

しかし、特集の企画が立ち上がった今年の夏、「仕事だからな」と半ばしぶしぶサウナ後の水風呂に我慢して浸かってみたら……何、この気持ちよさ‼︎全身の神経が活性化して、体内で起こっていることをくっきり把握できるようになるような感覚。サウナ好きの人が水風呂の水質まで語るのがわかったというか、その後の外気浴でのいわゆる“ととのい”まで含めて、「これがサウナか……」とあっさり開眼した次第なのでした。

そこからは世のサウナーの皆様と同じように、1週間サウナに行けないだけでウズウズし始める体に。仕事で疲れることがあっても、「疲れた分、サウナがより気持ち良くなるはず」と前向きに受け止められるし、旅行や出張の際に近くのサウナ施設を検索するように。

今回、表紙にも登場してもらった長野の〈The Sauna〉なんかも、本当に素晴らしかったな。立地やシチュエーションの特別感っていうのはもちろんなのですが、サウナ自体が抜群。同じ温度でも苦しくなるサウナと、いつまでも入っていたくなるようなものとがあるんだっていうことも知りましたね。

ということで、当事者としてしっかり沼に浸かってお届けするサウナ特集。私のような新参者はもとより、スタッフもサウナ愛あふれるメンバーばかりでつくっているので、アッツアツの特集になっていると思います。お楽しみください!

尻湖のほとりにある〈The Sauna〉
野尻湖のほとりにある〈The Sauna〉。森と一体になったようなサウナの佇まい。自分の体が自然に還っていくようなトリップ感を味わえる。湖ドボンもできるそうです。

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