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「通いたくなるミュージアム」特集 編集後記:自分の“推しミュー”見つけたいなら常設展へ!

2022年7月15日発売 No.966「通いたくなるミュージアム」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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ある平日の〈インターメディアテク〉。開館直後ということもあって、人出は少なく。少ないからこそ目立っていた、制服を着た女子中学生(たぶん)が1人。学校はどうしたという思いも湧くけれど、マサイキリンの骨格標本を真剣にじっと見上げている姿に、なんかその時間を邪魔してはいけないという気持ちにもさせられて。

古いものに囲まれているからなのか、ミュージアムには特別な時間の流れがある気もします。私自身、入場待ちの列ができるような話題の大型企画展にも行くけれど、平常運転のミュージアムで過ごす時間もまた良いものだなーと(しみじみ)。常設展にこそ、各館の特徴は色濃く出るとも思うし。

例えば展示の仕方一つとってもいろいろで。まるでセレクトショップのように、ガラスケースの中に美しくディスプレイしているようなところもあれば、「持ってるもの全部見てくれ」とばかりにスペースぎゅうぎゅうの物量で迫ってくるところもある。

展示物に添えられている解説も、あえて詳しく書かずに最低限に留めることで観覧者の感性に託して好奇心を誘導するものもあれば、「ヴィレヴァンかよっ!」とツッコミたくなるほど学芸員の熱が漏れ出てしまっているものも。

コレクションの内容はもちろん重要だけど、“通いたくなる”ほどのミュージアムというのは、こういった展示に滲み出す、それをつくりあげている人たちの思いや個性との相性で決まるのでは、なんて思ったりもしたのでした。

「通いたくなるミュージアム」特集 編集後記:自分の“推しミュー”見つけたいなら常設展へ!
〈インターメディアテク〉は東京駅前のKITTE内にある、日本郵便と東京大学総合研究博物館が共同運営するミュージアム。骨格標本、剥製、鉱物、化石から工学機器や産業プロダクトまで、展示ジャンルも多岐に渡り、什器も美しい。“ミュージアム”の楽しさが詰まったような場所です。(写真・小川真輝)

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