「なにかしなきゃ!」という気持ちを駆り立てられる季節ナンバーワンこと夏が、今年もやってきます。頭と体を休ませるリラックスした過ごし方ももちろん素敵ですが、各種イベントも復活してきた2022年、せっかくなので思いっきり刺激を浴びてみませんか?
今回の特集号のはじまりは、「BRUTUSが夏の情報誌を作ったらどうなるか」という挑戦でした。2022年7・8月の情報だけをギュっと詰め込むという、ひと夏を楽しむためだけの、ドーンとあがってパッと散る花火のような号を作れないか、というものです。隔週刊行の雑誌ならではの、軽やかな内容になるようにと悩みながら作りました。
花火といえば、愛知県岡崎市にある明治20年創業の老舗〈磯谷煙花火店〉の花火師、磯谷尚孝さんの取材が印象に残っています。名古屋市内から1時間ほど車を走らせると、出迎えてくれたのは2匹のヤギ(真っ白&白茶のブチ、かわいい)。花火を作る工場は、事故防止のために建物同士をくっつけて建てられないので敷地が広大になり、草むしりが追いつかない。だからヤギを放って雑草を食べてもらっていると教えてもらいました。
インタビューに答えてくれた磯谷さんは4代目で、中学生のころから両親の仕事を手伝っていたそう。ご自身の作品を説明する落ち着いた語り口から、仕事への誇りと、もっと満足できるもの・喜んでもらえるものを作ろうという真摯で熱い気持ちが伝わってきました。そんな、THE職人なイメージの磯谷さんが「見る人を飽きさせない花火を作りたくて、ストーリーから演出までを考えて作りました」と紹介してくれた、過去の作品がこちら。
お茶目じゃん!
鮮やかな花火とお人柄にすっかり魅了された取材陣でした。