今回担当したBook in Bookの「BRUTUS SONG BOOK」。
18人のミュージシャン、音楽好きの著名人に好きな歌謡曲、ヒットソングを3曲挙げてもらいました。歌謡曲という定義をあえてゆるく、そして、年代もバラバラなので、セレクトだけを見ても個性が出ていて面白い。ちあきなおみから、マキシマム・ザ・ホルモンまでてんこ盛りです。
特に印象的だったのは、松原みき「真夜中のドア~stay with me」、中森明菜「北ウイング」、竹内まりや「September」はじめ、数々のヒット曲を手掛けてきたレジェンド作曲家・林哲司さんと、アニメソングの先駆者であり、業界を長年にわたり牽引してきた“アニメソングの帝王”水木一郎さんの選曲。
なんと2人が揃って選んだのが、坂本九の「見上げてごらん夜の星を」。
音楽人生を語るにあたって、お二人とも外せない曲ということでした。
1963年のリリース当時、10代だった二人が、グッと心を掴まれた、その偶然に驚きつつも、まさに、“歌謡曲的”な話なんじゃないかと。
みんなの心に響くメロディ、つい口ずさんでしまう歌詞、同世代であれば誰でも歌えるような歌こそが、歌謡曲なのかもしれないと気付かされた取材です。
なら、2022年の今の歌謡曲は?
気になる方は、「令和歌謡」というページも是非。音楽評論家・スージー鈴木さんに、令和のヒットソングを歌謡曲という切り口で分析していただきました。続々と出てきている新しい“歌謡曲”も面白いんです。
清水政伸(本誌担当編集)