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「建築を楽しむ教科書」特集 編集後記:建築の“ほめ言葉”を知ると、 もっと良いところが見えてくる。

2022年2月1日発売 No.955「建築を楽しむ教科書」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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「そうそう、2月売りの建築特集の担当になったんですよ」

「そうなんですか。この間見に行った建物は良かったですよ。おさまりがよくて」

建築の話をしていると「おさまりがいい」ってよく聞くけれど、きちんと意味を調べたこと、無かったかも。改めてきちんと意味を説明しろと言われたら、確信をもって解説できる自信、無いな……。

ふと、そんなことを考えて建築関係の本を読んでみると、ほかにも「親密な」「おおらかな」「解けている」「スケール感がいい」など、独特の表現がいくつもあることに気付きました。そこから始まったのが、「建築のほめ言葉辞典」という企画です。全11ワードの“ほめ言葉”を、用例・イラスト付きで解説します。

編集を終えてみて、“ほめ言葉”がわかると、対象の良いところにより目が行くようになるということを実感しました。そして、良いところがたくさん見つけられるようになると、建築を見に行くのがどんどん楽しくなります。幸い、日本には巡り切れないほどの小さな名作があります。ぜひ、この特集で“ほめ言葉”を蓄えてから、見て触れて、そして褒めてみてください。

ほめ言葉辞典
監修は、今まで数々の建築を絵と文でわかりやすく解説してきた宮沢洋さん。

鴨志田早紀(本誌担当編集)

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