釣り糸を垂らす意味
釣り糸は端っこが釣り竿にくくられていて、反対側の端っこが水に沈んでいることが多いです。ここはだいたい共通。違いがでるのは竿や系などの釣り具、釣りをする環境、竿を握る前と後の時間、そして、なにを目的に垂らすのかということ。この違いが実に多様で、一人一人の個性や人生観がにじみ出て、釣りのおもしろさ・奥深さに取材中何度もうなりました。
釣りの目的については例えばこんな感じです。
・魚の綺麗さ、これに尽きる
・自分で釣った魚の格別な旨さ
・次々と新しい釣りを体験する開拓の面白さ
・魚に遊んでもらう幸福さ
・釣りのスタイルの追求
・自然と対話するためのツール
・ぼーっとしたいから
これはほんの一部。本誌ではもっとたくさんの人のこだわりや、釣りの楽しみ方を散りばめました。ぜひ隅々までチェックしてみてください。
ちなみに、目的は一人にひとつとは限りません。だからこそこだわり甲斐があって、人を夢中にさせてくれるのかもしれないです。
私も今回の特集をきっかけに釣りを始めたひよっこアングラーです。目的は?と聞かれたら、ひとつ挙げるなら新しいことを始めることの尊さ、でしょうか……。30代に突入して久しく、同じことの繰り返しの日々に、普段使っていない筋肉を使って、普段見ていない景色を見て、普段出会わない人と出会えたのは楽しかったです。例えるなら、高速道路にあるサービスエリアみたいな?
この特集をきっかけに入り口から先へ進み、釣りの楽しさに触れる方がいたら嬉しいです。
