香水もホットです
春夏のファッション号に引き続き、第2特集で「GOOD COSME for Mr. BRUTUS」と題してページを作っています。今回のテーマは「香水」。だんだん気温が低くなり、空気が乾燥しはじめるこれからは存分にフレグランスを楽しめる季節。国内外で作り手が増え、香りの作りもボトルのデザインも自由になった「香水の今」に焦点を当てています。
まずは京都から新たに香りの文化を発信する〈LE SILLAGE〉の門を叩き、4人の日本の作り手を訪ねました。香水のことをきちんと伝えようとするとつい「トップノートは〜」と詳述したくなるのですが、今回はその売り手や作り手の方々に会いに行って、生の言葉、現場を届けられたらと考えたのでした。
いざ取材すると、同じアイテムでこれほど作るもの、考えかたに違いがあるのか、という気づきが。その一方で驚いたのが、皆さんのフレグランス遍歴。見事に昔から買い集め、ゆうに数百本は所有されてきた生粋の香水好きの方々ばかりでした。ヒトの五感でもっとも劣化しているともいわれる「嗅覚」を、時間とお金をかけてじっくり鍛えてきた人が作るもの、伝えるものは信頼できるな、と。それに、肩肘張って究極の一本を探さなくとも、あれこれ迷い、試していいものなのだと安心もした次第です。
コートをさっと羽織るような感覚で、秋冬に身にまとう香りも探してみてください。