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「こんなTシャツ、欲しかった。」編集後記:Tシャツって5ヶ月も着るって、気づいてました?

2024年8月16日発売 No.1014「こんなTシャツ、欲しかった。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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Tシャツって5ヶ月も着るって、気づいてました?

かれこれ、5月頃からTシャツを一枚で着ているのではないか。このまま暑さが続けば9月もきっとTシャツだろうと考えると、通算5ヶ月はTシャツを着る計算になります。これは驚き。こんなに長い期間着るものならば、シャツやコートと同じように、もっとちゃんと選ばないといけないなという気にもなるものです。

しかしそもそもTシャツのいいところは、自由に選んで、サイズもちょっとは適当でよくて、そしてとにかく勝手に着ればいいという気軽さにあります。特集で取材をした方々のお気に入りも、てんでバラバラ。自分のバンドのTシャツをセルフメイクして着る人もいれば、アーティストが手描きでペイントしたTシャツの色落ちを楽しむ人、旅先で着るTシャツはこれと決めている人など、さまざまなTシャツ愛の形がありました。

そんな皆さんに共通していたことがありました。それは、お気に入りのTシャツにはその人の人生がちょっと染み込んでいるということ。Tシャツを見れば誰のか分かる、と言えば大げさかも知れませんが。一度、ご自身のTシャツを広げてみてはいかがでしょうか?自分のTシャツ遍歴を振り返るのも、ちょっと楽しいものです。うわ、これ人生だな……ときっと思うはず。

私はというと、ホント映画好きがうるさい結果になってしまって、今はなるべく意味のない、出どころ不明の、匿名性の高いTシャツを急いで探しています。そうそう、特集では、いいTシャツを100枚厳選してご紹介しています。Tシャツを着なくなるまで、まだ2ヶ月あります。もう一枚、どうです?

上から下の順で右の列から:映画『ジュラシック・パーク』の25周年Tシャツ。DNAを持ち出そうとする悪役のデニス・ネドリー。彼がいなければシリーズは続いていなかったと考えるとキーマンですねぇ。/富田克也監督作『バンコク・ナイツ』のTシャツ。/スティーブン・スピルバーグ監督作『未知との遭遇』のヴィンテージTシャツ。「We are not alone」のキャッチが良い。/デンゼル・ワシントンのフィルモグラフィーがバックプリントされたTシャツ。大好きな『アンストッパブル』のシーンも。/NYの映画館、〈FILM FORUM〉で販売していたTシャツ。イラストはマイラ・カルマン。/レオス・カラックス監督作『ホーリー・モーターズ』のTシャツ。ヨーロッパの映画のTシャツは少ないです。これは日本の配給が作ったものだと思います。/三宅唱監督作『THE COCKPIT』のTシャツ。ボディはGILDAN、さすがです。/トニー・スコット監督作『THE FAN』のTシャツ。/ヴェルナー・ヘルツォーク監督作『ノスフェラトゥ』のヴィンテージ。〈FASHION VICTIM〉デザイン。/コーエン兄弟監督作『インサイド・ルーウィン・ディヴィス』の猫Tシャツ。/お金でタバコに火を点けるといえば『男たちの挽歌』。香港のスケートブランド〈VICTORIA〉のもの。/サノス?タイ映画『ハッピー・オールド・イヤー』のTシャツ。/デヴィッド・リンチ監督作にして、突如として直球のヒューマン・ドラマを突きつけてきた『ストレイト・ストーリー』のTシャツ。10年以上前のUT。
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