『理不尽な合理性』
文・梶 雄太
テーラーと英国王室の関係から始まる意外な歴史。世界が熱狂する〈クリード〉の香水「アバントゥス」
アルフレッド・ドルセー伯爵が1830年にフレグランスを世に送り出した。芸術的センスに溢れる彼は、当時男女別々の香水を使うことが主流であった時代、禁断の恋の相手であるマルグリットと、常にお互いを近くに感じるため、二人のためのラベルの無い香水を作った。そのストーリーに目をつけたアメリー・フインは、2015年に「愛」「官能」「言葉」をテーマに、〈D’ORSAY〉に新たな息吹をもたらした。以来、数々の情熱的な香りを世に送り出している。ボディフレグランスの他に、ルームフレグランスも充実。
〈D’ORSAY〉Nous sommes amants. M.D.
「恋人同士」の名を冠したM.Dは、メゾンを代表するベストセラーの一つ。ウッディでスパイシーな香りを構成するのは、ブラックペッパー、シダー、サンダルウッドなどのブレンド。この香りを纏った途端、どんな間柄の2人も恋人同士になってしまう。そんな動物的かつ官能的なコンセプトこそ、〈D’ORSAY〉の真骨頂と言える。
ドルセー 恋人同士 M.D.
29,700円(90ml)
ドルセー 青山本店
TEL:03-6804-6017
HP:https://dorsay.jp/