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妄想小説「香りは記憶」 Vol.5 〈ACQUA DI PARMA〉のコロニア

新作香水を僅か10行ほどの妄想小説で表現し、お届けします。スタイリスト・梶雄太が物語るのは、リリースでは表現しきれない、香りの記憶。実際にその香りからインスパイアされた恋愛ドラマは、不思議な余韻を残します。甘酸っぱい恋もあれば、爽やかな別れも。あなたはどの香りを選びますか?

illustration: Kazue Kuranaga / text: Yuta Kaji

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『時の流れに身をまかせ』

文・梶 雄太


「一番良い家に住んでる人にしようかな」
モテ期が来ているというその美女は言った。
ある日出会った男はコンクリート打ちっぱなしのタワマン住まい。
大きなリビングには見たことがある大きな現代アートと、
対照的なヴィンテージ家具。
よくあるポプリの匂いが行き届いた綺麗で文句のない部屋ではあった。
ただ、ポプリよりも感じられたのはお金の匂いそのものだった。
美女は、100年以上愛され続けたというタイムレスな香りをプレゼントしようと用意していたが、
そのボトルをポケットから出すことなく部屋を後にした。

アーティストのnina

“身体性”を題材に多彩な表現へ挑むninaが着る〈TOKYO DESIGN STUDIO New Balance〉

着る / PR

1916年創業のイタリアの老舗〈アクア ディ パルマ〉はイタリアン・ジェントルマンの象徴ともいえる香りを提供し続けてきたフレグランスメゾン。創設者であるカルロ・マニャーニ男爵が思い描いた“時を超えて愛される香り”はそのまま、現代にも生きている。シグニチャーとなるのが、今回紹介する「コロニア オーデコロン」で、一番最初に手がけた香りとされる。100年以上愛され続けてきたブランドの象徴ともいえるクラシックな香りは、イタリアらしい陽気なシトラスノートのレモン、ベルガモット、オレンジなどをベースに、シンプルで、誠実なイメージだ。

〈ACQUA DI PARMA〉COLONIA EAU DE COLOGNE COLLABORATION EDITION

今回紹介するフレグランスは、中身はシグニチャーの「コロニア オーデコロン」で、ボトルがスペシャルパッケージとなっている。手がけたのはサミュエル・ロス。グラフィック・デザイナーとしてキャリアをスタートし、ヴァージル・アブローやカニエ・ウエストに才能を見出され〈A-COLD-WALL*〉を設立。数々の業種やブランドとのコラボレーションを成功させ、現在は〈SR_A〉を立ち上げ、さらに活躍の場を広げている。

アクア ディ パルマ コロニア オーデコロン コラボレーション エディション(サン_ライズ_イエロー)*数量限定品

28,600円(100mL)

インターモード川辺 フレグランス本部

TEL:0120-000-599

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