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妄想小説「香りは記憶」 Vol.1〈BYREDO〉のMUMBAI NOISE

新作香水を僅か10行ほどの妄想小説で表現し、お届けします。スタイリスト梶雄太が物語るのは、リリースでは表現しきれない、香りの記憶。実際にその香りからインスパイアされた恋愛ドラマは、不思議な余韻を残します。甘酸っぱい恋もあれば、爽やかな別れも。あなたはどの香りを選びますか?

illustration: Kazue Kuranaga / text: Yuta Kaji

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『Tokyo knights』

文・梶雄太

最初は顔も雰囲気も良かったわ。さりげない服装も。だから家に来ない?と誘われた時は舞い上がったの。部屋もまたかっこよすぎない所がばっちりだった。かすかな匂い、うっとり。リネンのベッドカバーの上に“somewhere”のパンフレットがあったから「私もこの映画好き」と伝えたら、主人公みたいに「フェラーリが欲しくなった」だって。なんか違ったみたい。

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〈BYREDO〉MUMBAI NOISE

〈BYREDO〉MUMBAI NOISE

スウェーデンのストックホルムで生まれたブランド。〈バイレード〉の創設者でクリエイティブ・ディレクターのベン・ゴーラムが、幼少期に過ごしたインド・ムンバイの街の記憶を辿りながら、組み立てた香り。お香や焚き火、路上のコーヒーカート、不協和音など、エネルギッシュかつエキゾチックな都市のポートレートが浮かび上がる。プラムのようなダバナとレザー、甘いトンカビーンズと苦味のあるコーヒーなど、コントラストに富んだ香りが複雑に絡み合う。ベースノートのラブダナム、サンダルウッド、アガーウッドなどリッチで温かみのある香りが全体の調和を取っている。

31,460円(税込)

バイレード/エドストローム オフィス

TEL:03-6427-5901
公式ホームページ:https://www.byredo.com/

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