シタール
[国・地域]インド
[大きさ]全長120cm・最大幅34cm・厚さ22cm
インド北部で発祥、きらびやかで幻惑的な音で知られる民族楽器の雄。「ひょうたん」による共鳴器(写真のように棹上部にも付くものも)から伸びる棹に、上に約7本の演奏弦、下に13〜16本の共鳴弦が張られる。
馬頭琴(ばとうきん)
[国・地域]モンゴル
[大きさ]全長101cm・最大幅26cm
モンゴルの遊牧民に伝わる、馬の頭部を象(かたど)ったヘッド部と馬毛を使用した弦が特徴の擦弦楽器。現地ではモリンホールと呼ばれる。バイオリンや胡弓と同じく弓で弦をこすって演奏する。
クニィ
[国・地域]ベトナム
[大きさ]全長75cm・直径3.5cm
ベトナム中部高原地帯に住むバナール族に伝わる竹製弦琴楽器。馬毛の弓で弦を弾きながら、弦の根元に巻きつけた糸の先端に付くマウスピースを口に含み、口腔を開閉させ音を出す。
二胡(にこ)
[国・地域]中国
[大きさ]全長85cm・最大幅10cm
中国の民族楽器として最も有名なもので、唐代から伝わるとされる。六角筒形、円筒形などの木製胴の片面に蛇皮を張って棹を貫通させ、2本の金属弦を張ったもの。内弦と外弦の間に馬尾毛の弓を挟んで擦奏し、どこか人間の声にも似た切ない音色を奏でる。
サロード
[国・地域]インド
[大きさ]全長115cm・最大幅28cm
ペルシャからインドに伝わったとされる弦楽器。音色はシタールに比べると大きく重い。指板は金属製でフレットはなく、きわめて高度な演奏技術を要する。
古琴(こきん)
[国・地域]中国
[大きさ]全長122cm・最大幅20cm
紀元前から伝わるとされる、日本の和琴のもとになった撥弦楽器。古くは孔子も名人だったとも。7本の弦の上を散(開放弦)、按(弦を押さえる)、泛(ハーモニクス)の3つの奏法で演奏することで、非常にデリケートで優雅な音色を生む。
ウード
[国・地域]中東
[大きさ]全長83cm・最大幅33cm・厚さ20cm
アラブ音楽文化圏の広い地域で使われ、「楽器の女王」とも呼ばれる。直角に折れ曲がったネックが特徴。卵を割ったような形の共鳴胴に唐草模様の螺鈿で飾られた3つの共鳴腔が付く。
ダンバウ
[国・地域]ベトナム
[大きさ]全長104cm・最大幅9cm
世界の1弦楽器の中でもユニークな構造を持ち、弦の張り具合を変えて音を変化させるもの。ピッキングハーモニクスを生かした独特の奏法により、どこか物悲しい、繊細な愁いを感じさせる音を生む。元々は静かに演奏し、少人数で聴くための楽器であるが、現在はエレキ化されオーケストラとも共演。
サントゥール
[国・地域]インド
[大きさ]全長53cm・最大幅58cm
「百弦琴」とも呼ばれる打弦楽器。台形の共鳴箱の上に大量の弦を張り、メズラブと呼ぶ2本の木製バチで叩いて演奏する。4本の複弦が18組あり、実際の総弦数は72本。きらめくような硬質の音が耳に心地よい。
サズ
[国・地域]中東全域
[大きさ]全長117cm・最大幅24cm・厚さ25cm
トルコでは民謡の伴奏に使用されるポピュラーな撥弦楽器。一般的には複弦3コース。フレットは金属製ではなくナイロンのテグスなどを巻きつけたもので、位置をずらして調整して、中東音楽特有の繊細な微分音を生み出す。