タイ特級の呪力を持つ悪霊が怖い
ホム

タイの人形。現地で呪術師に制作してもらったというオーダーメイド呪物だ。かの国でトップクラスの悪霊とされる、妊婦の霊を慰霊するためのもの。同様の人形であるチャーミーの妹分でもある。衣服の内側には亡き妊婦の体液と子供の骨が。呪力はすさまじいが、大切にすればその分幸運を呼び込んでくれるとされる。田中さんはランチのカレーをもシェアしていた。
チャイルディッシュなお願い事が怖い
クマントーン

タイの呪物。黄金男児という意味で、亡くなった子供を供養するために作られた。下敷きはお経が書いてある布。「子供なのでたまにお願い事を言うんですよ。“海に連れていって”と言われたことがあります。もちろん連れていきましたよ」と田中さん。お腹の位置にある空洞には、子供が喜んでくれるようにと普段はグミを収めているという。
コツコツコツコツコツコツ……。静かに鳴る靴音が怖い
歩く木靴

日本のとある古着屋が海外から仕入れたという、子供用サイズの小さな赤い木靴。お客さんがいなくなると「コツコツコツコツコツコツ……」という音が店内を巡るように響いたという。このような音を鳴らせるものは店内にこの木靴だけ。さらなる恐怖を恐れた店主が田中さんに譲ったという。これ以降、お店では不穏な音は聞かれていない。
初期衝動だけで生み出す、霊力の発露が怖い
エグングン

ナイジェリアに暮らす民族・ヨルバの置物。死者の魂を鎮めてくれるとされる。単に置けば身を守ってくれるというだけではなく、自ら外敵を攻撃してくれるとも考えられている。「無名の人間が霊的パワーの初期衝動だけで作り上げたがゆえの力強さが怖さであり、魅力。アートとは一味も二味も違う、オルタナティブなさまに惹かれるんです」と田中さん。
呪いを込めたのはあの大魔術師かもしれない……のが怖い
呪詛人形

イギリスの蝋人形。首元には縄、胴には3本の釘が打ち込まれ、強い呪いが込められていることが推察される。制作者とされるのは、アレイスター・クロウリー。『法の書』などのオカルティズム文献で知られるイギリスの大魔術師だ。「クロウリーの持ち物は玉石混交。eBayでも買えるほどなので。私は知人にもらいましたが、真贋のほどは闇の中ですね」
KISSと化す運命を受け入れる市松人形のけなげさが怖い
じーん松しもんず

大阪のバーに飾られていた市松人形。スタッフが軽いノリで購入し、思いつきでKISSのジーン・シモンズ風に化粧を施した。直後からスタッフの体調不良が相次ぎ……。「メイクに怒ったのでしょうね。その後三日三晩KISSの名曲『I Was Made For Lovin' You』を聴かせ続けたら祟りはぴたっとなくなったそうです。受け入れてくれたのでしょう」
今最も勢いのある、タイの霊女が怖い
ピー・メイ・チャルワン

タイのおばけのチャルワン母さんの肖像。「ピー」はおばけ、「メイ」は母さんという意味。チャルワンは妊婦で亡くなったため、手厚く葬られた。その後、彼女に祈ると御利益があると認知されるようになり、この2〜3年で人気急上昇中。その知名度はタイで広く信仰される同様の霊ピー・メイ・ナークに迫るほどともいわれる。
血まみれの儀式を想像すると怖い
アジャン・フォンの立像と写真

アジャン・フォンはタイでカルト的人気を誇る呪術師。「アジャン」はマスターという意味。亡き現在も弟子たちが儀式を執り行っている。その儀式が怖い。呪術師が上顎にナイフを突き刺し、流れる血をお祓いの対象となるものたちに吹きかけるのだ。ナイフを突き刺したさまを表すのが立像、写真は呪術を施されて血にまみれている。
死者の口に入っていた硬貨を取り出していて怖い
ミットモー

タイで呪術師が使用するナイフ。通常はいわゆるナイフを使うが、こちらは硬貨でできている。それも死者を埋葬するときに口に入れるゴーストコインで。強力な呪力を持つとされ、1枚100ドルほどで取引されることもあるという。呪術師アジャン・ナットが数年がかりで69枚集め、ナイフ状に成形した。「私が呪物を持ちすぎだからと、譲ってくれたんです」