グラフィックTシャツは過去の日常に帰れるタイムマシン
秋冬は試着のために〈ONICA〉のニットしか着ない分、私にとって春夏はのびのびと洋服を楽しめる季節です。Tシャツも気楽な気持ちで着ているだけですが、数年経ってグラフィックを見た時に、買った当時の一連の出来事が思い出として蘇るノスタルジーを宿しているような気がします。
ヘルシンキに留学中、毎年夏に行われる音楽フェス『Flow Festival』で買ったカリフォルニア出身の3姉妹バンドHaimのグッズTシャツもそうで、ボーカルは風邪気味で全然歌えず謝っていたこと、彼女たちの曲を聴きながら卒論を頑張ったこと、そして、最高に気持ちよかったあの夏が目の前に現れます。なにげなく過ごした過去にふと連れ戻してくれる力がTシャツにはあるのだなって思います。
