Wear

Wear

着る

Tシャツには人が出る。俳優・菊池日菜子

たかがTシャツ、されどTシャツ。Tシャツは、一枚一枚が持ち主の人生を雄弁に物語るものだ。俳優・菊池日菜子さんにお気に入りのTシャツを教えてもらいました。

photo: Taro Hirayama / hair & make: Sayaka Furui / text: Shoko Yoshida / edit: Tamio Ogasawara

Tシャツはコミュニケーション。“好き”が見えるほどに、会話が広がる

「面白いTシャツを街で着てたらかわいくない?」という洒脱な母の言葉に納得して、高校生の時からお笑い、アニメ、映画Tシャツなどをよく着ています。今日の一枚は大好きな〈A24〉のホラー映画『TALK TO ME』のものです。ウェブストアの「weber」で、映画に出てくる「90秒憑依チャレンジ」にかけて90時間限定販売をしていた、今一番のお気に入りを着てきました!

2020年に俳優活動を始めた時は、好きなTシャツを着るのは気持ちを上げたい時だけで、ど新人である私は仕事の日は主張のない白Tと決めていました。でも最近は、いい作品を作るにはコミュニケーションが大事かもと感じ始め、試しに自分の好きなTシャツを着てみたら、先輩方やスタッフさんが話しかけてくださり、共通の話題が生まれることに気づいたんです。

そんな経験から、会う人や行く場所に合わせて何をどう着るかを考えるようになりました。ほかの服に比べて、自分を表現しやすいTシャツって偉大ですね。

俳優・菊池日菜子
この華奢さからは想像がつかないが、高校時代の部活はハンマー投げをしていたというたくましい菊池さん。『TALK TO ME』のTシャツは別デザインをもう1枚購入済み。