10年以上前に自分が作ったコーデュロイのショーツ(01)は本当に気に入って、生地がボロボロに薄くなっても継ぎはぎしながら穿いている特別な一着。洗えば洗うほど味が出て、くたくたになってもかっこいいのがこの素材の魅力だと思います。コーデュロイはジャケットとパンツのセットアップ(06、07)で着るのも昔から好きでした。
銀行員や弁護士はこれを着ては務まらないけど、僕としてはその“真面目に着られない”ところが良い。ヨレヨレになっても形がさまになるし、中にはフーディのスエットを着て、足元はスニーカーだってかっこいいしね。
最初にコーデュロイに惹かれたのは中学生の時に出会った〈リー〉のパンツがきっかけ。畝の太さは14ウェール。色はグレー、ライトブルー、カーキと、気に入って全色購入したのを覚えています。
〈リー〉や〈リーバイス〉もそうですが、アメリカの生地メーカー〈バーリントン〉や〈ミルケン〉が作っていたような、70〜86%がコットンで、残りがポリエステルの混紡素材が好きです。コーデュロイは安価かつ労働着に使えるほどラギッドなイメージで、僕にとってはデニムのようなものなんです。