スマートフォンで作品を作る
新世代アーティスト
新世代アーティストと呼ばれるコイン パーキング デリバリー。それもそのはず、彼がグラフィックを描画する手段はなんと“スマートフォン”。電車の移動時間が退屈に感じ、手元にあったスマートフォンを使って指で絵を描きだしたのが、クリエーション活動のきっかけになったという。
現代人の必須アイテムを武器に、“今”というこの時代ならではの疑問や理想を落とし込んだ作品は国内外で高い評価を得ている。現在では、データのみならず造形、空間、ドローイング、海外ブランドの店舗内装アートディレクション、海外のパブリックスペースの外壁のペインティングに至るまで活躍の場を世界に広げている。
新しく始まった個展のテーマは“DIMENSION MEDIA”。展覧会では、日本を平面的な表現に、西洋を立体的な表現に置き換え、二つの文化を作品の中に共存させることで日本の輸入文化を表現している。また、大きくキーとなっているのは、ところどころで登場する“松の木”。日本では、不老長寿、海外では、希望と言う花言葉を持つ“松”を、日本の象徴として解釈し、モチーフに取り入れている。
日本独自の混合社会を客観的にとらえ、そこに存在する建造物がレイヤーとして重なり合う様子をテクスチャーによって訴えている。
〈ディーゼル〉とのコラボグッズに注目
会場では、立体作品を含む20点以上の新作を展示・販売される。そのほか、〈ディーゼル〉とコラボレーションした限定グッズも見逃せない。Tシャツやフーディーには、環境にやさしい素材であるシュプリームグリーンコットンが採用されている。
“食べるアート”が期間限定で登場
そして、帰りにぜひ立ち寄りたいのが、1Fの「グロリアス チェーン カフェ 」。展示期間中、コイン パーキング デリバリー監修メニューが期間限定で登場する。メインビジュアルの着想となっている“六根清浄”をイメージし、その舌根(味覚)における体験をすることで、より深く作品の意図を読み解く体験ができるというのだ。
ベジタブルブリトーボウルや南瓜とズッキーニのココナッツカレーのライスは、作品の中で重要な役割を果たしている“白井さん”と呼ばれるキャラクターを模しているもの。愛らしい姿で見た目も楽しめる一品に。
一見コミカルなグラフィックだけど、表現されているのは人間の深い心理や行動だったりする。コイン パーキング デリバリーのエネルギーを実際に目の前にして感じてほしい。