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井上榛香が解説。明日がわかる「宇宙」の最新時事用語事典

ステップアップを成し遂げるためには、スキルを身につけることと同じように、新しい知識を手に入れることも大切。そこで、宇宙ライター・井上榛香さんに、ちょっと先の未来を見据えた「宇宙」における最新キーワードを解説してもらいました。新たな学びは、新たな言葉を知ることから。リスキリングの武器となる、最新時事用語集です。

illustration: Kei Hagiwara / text: Ikuko Hyodo, Miki Hayashi, Madoka Hattori / edit: Ichico Enomoto

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日進月歩の世の中だが、宇宙分野では想像以上のペースで物事が進行している。5年後の2028年は、宇宙開発における重要な年になりそうだ。

ポストISS

2022年、アメリカ航空宇宙局(NASA)は国際宇宙ステーション(ISS)の運用を30年に終了すると発表。ISSから代替施設への移行には2年程度かかるといわれており、そのため28年には商業宇宙ステーションを完成させることをNASAも民間宇宙企業も目指しているはずだ。

現時点では商業宇宙ステーションの計画は少なくとも5つあり、その一つがシエラ・スペースとブルーオリジンが共同開発している「オービタルリーフ」だ。両社はオービタルリーフを「宇宙に浮かぶ複合型ビジネスパーク」と表現し、ISSで実施されているような微小重力を生かした科学実験のみならず観光や映画の撮影といったエンタメ目的の利用にも力を入れると発表している。

今後は商業宇宙ステーションを起点に、あらゆる企業に宇宙ビジネスのチャンスが生じていきそうだ。

オービタルリーフの完成予想図
オービタルリーフの完成予想図。IMAGE BY SIERRA SPACE

アルテミス計画

日本も参加している、NASAが主導する月面探査プログラム。着陸船開発をはじめ、民間企業も深く関わっているのが大きな特徴だ。2025年にはアルテミス計画としては初となる有人月面着陸を行い、月周回有人拠点を通じて物資を運び、月面拠点を建設、月での人類の持続的な活動を目指す予定となっている。

月面開発

月面基地の計画としては前述のアルテミス計画と、中国主導のものが進んでいる。

日本の企業としてはエネルギー、産業インフラ分野のプラント・施設の設計・調達・建設を手がけている日揮グローバルが、月にある氷から作った水を電気分解し、ロケットの推薬に用いる液体水素と液体酸素を得る月面推薬生成プラントを足がかりとした月面インフラの構築を狙っている。

月面スマートコミュニティLumarnity®の構想図
月面スマートコミュニティLumarnity®の構想図。©2021 JGC CORPORATION 写真提供:日揮グローバル

日本人ムーンウォーカー

2021年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13年ぶりに日本人宇宙飛行士を募集し、今後は約5年置きに募集することを発表。さらに募集要項も大きく緩和された。健康でさえあれば、多くの日本人が宇宙や月へ行くチャンスを掴める時代が近づいている。

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