1969年にインターネットが誕生して半世紀以上。ここに来て生成AIの登場により、メディアは過渡期を迎えている。情報を手軽に取得できる一方で、膨大な情報の波をどう乗りこなしていくべきか。発信者と受信者の双方に、新たな意識が求められている。
ネットワーク執行法
インターネット上の誹謗中傷、ヘイトスピーチ、偽情報、児童ポルノのような有害コンテンツの流通に歯止めをかけるために、インターネット事業者に対して適切な処理を義務化する法律。2017年10月、世界に先駆けてドイツで施行。フランスでも2020年6月に同様の法律が施行されている。
ドイツの場合、200万人以上の登録者を有するプラットフォーマーが対象で、違法コンテンツに関する苦情処理の窓口を設けて違法性を審査すること、それらの件数や処理方法などについて半年ごとに報告書を作成することが義務づけられている。日本政府もこうした動きを注視しており、法整備の必要性における議論が今後ますます活発になることが予測される。
オンライン脱抑制効果
リアルのコミュニケーションではやらないようなことでも、オンラインだと抑制が利かなくなり、言動・態度に表れやすくなること。新たな一面を発揮する良いきっかけになる半面、匿名だからと他者に攻撃的になってしまうことも。プラットフォームの環境にも左右されやすく、多少荒れた言葉を使うことがある種の作法と捉えられる場合もある。オンラインとオフライン、さまざまなコミュニティを行き来するなかで、自身が何を抑制・脱抑制しているのか把握することが、社会的かつ健康的に生きるためにも重要に。
MR
Mixed Realityの略。複合現実。例えばウェアラブルグラスを装着して、現実世界に相手のプロフィールなどのデジタル情報がプラスされるのがAR(拡張現実)であるのに対して、MRはARと現実がミックスされた状況を創出する。使う人の動きにシンクロさせることができるのが特徴で、リモート手術や僻地医療、災害時の救助活動、工事現場のような危険を伴う環境下での労働で活用が期待できる。
QS
Quantified Selfの略。スマートフォン、スマートウォッチなどのデバイスやICTを活用して、心身の状態をモニタリング。ビジュアライズや採点などを通して健康管理をすること。新たな習慣をプラスするような努力は必要ないのがポイント。デバイスやモニターなどの発展によって、計測できるものが広がるはず。