「もともと好きだったのが、数十年前にフランスの蚤の市で開眼。それからは機会を見つけ、20年以上にわたり古物を国内外問わずコレクションとして楽しんできた」と店主の田中健太郎さん。ところが、好きが高じて「これをやらなかったら後悔する、と。残りの人生をアンティークのことだけ考えて過ごすのもいいなと思うように」。
暮らしていた東京で物件を探して契約に至るも、コロナ禍のロックダウンで延期になる。その間に関西にまで候補を広げ、やがて船岡温泉の離れとして建てられた築100年のこの建物と出会う。そして2022年に移住と開店を果たしたのだ。その行動力たるや!
1階は紙ものや食器、瓶など手にしやすいものが中心。中庭を抜けて向かう2階には、古道具や椅子などの大ぶりのものが並ぶ。経年の魅力を持つ建物で、静けさを感じさせるディスプレイもまた美しい。