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地元の顔がナビゲート!日本全国おいしい酒場百選 〜鹿児島編〜

酒とおいしいものを愛する各都市の案内人たちが、普段から通うとっておきの酒場を教えてくれました。今回は鹿児島編!桜島を抱く飲ん兵衛の町、鹿児島。焼酎王国として、その体には焼酎が流れているとかいないとか。確かに、こんなにいい酒場があったらそうなります。

初出:BRUTUS No.1005「旅したい、日本の酒場。」(2024年4月1日発売)

edit: Tamio Ogasawara / text: Shoko Yoshida

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案内人:飯伏正一郎(〈RHYTHMOS〉革職人)

名山VOUL(メイザンボウル)

地産とスパイスのマリアージュ。夜は酒場と化すカレー屋さん

・昼はカレー、夜はお酒とスパイス料理。
・甘海老の唐揚げやタンドリーチキンなどのアテにも香る挽きたてスパイス。
・クラフト生ビールもそのお供に。
・鹿児島奄美群島特産の黒糖焼酎はソーダ割りで、エスニック焼きそばと。
・すっきりしない日はカルダモン焼酎を。

鹿児島〈名山VOUL〉外観

橙(だいだい)

鹿児島酒場の玄関口。みんな嬉しそうに飲んでいます

・「大和桜」「なかむら」などの芋焼酎を季節限定含めて常時15銘柄は用意。
・女将独学の料理は和洋折衷。
・県民食、鳥刺しのスタイルはタタキ。
・自家製のユズコショウを万能薬味に。
・店主夫婦の人柄でリピート確定。正直、毎日でも通えます。

鹿児島〈橙〉の料理
お通しのホタルイカとツブ貝の醤油炊きも美味。ポテサラ500円、カンパチ釜焼き1,000円、おにぎり1つ250円。

名山堀 梅屋

よき酒と一緒に楽しむ、新しきおでんの大人な世界

・店はおでんだしの優しい香りが充満。
・ほかのおでんと違うのは、具材に合わせてオリーブオイルをひと回し。
・種は大根、もち巾着などの定番から、焼きキャベツ、アボカドまで約20品。
・基本はナチュラルワインとおでんで。
・だしがチェーサーです。

鹿児島〈名山掘 梅屋〉店内

NEJI

アペロにも終着地にも。バーですが、お腹もいっぱい

・ほんのり早めに17時から飲めます。
・店主セレクトのナチュラルワインとクラフトビールは無類のセンス。
・料理は独学。ゆえにキラめく芸術性。
・例えば、苺(いちご)と羽かつおの柚子胡椒(ゆずこしょう)マリネ、海老と発酵キャベツの焼き餃子。
・壁は真っ赤だけど、妙に落ち着く。

鹿児島〈NEJI〉の料理

ふとし商店

焼酎と徳之島名物を目当てに商店兼角打ち酒場へ

・元酒屋で、元コンビニ。なので、いまだ外から見るとコンビニ。
・鹿児島・徳之島出身のご夫婦で営む。
・酒は鹿児島市名山町が作り上げた焼酎「名山堀」や徳之島の黒糖焼酎を。
・徳之島名物は玉子おにぎり、こうまきぶに(塩味豚足)、みそピーナッツ。

鹿児島〈ふとし商店〉外観
photo:Gaku Oniwa

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