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骨太な映画を、カフェ併設の“開かれた”映画館で。東東京エリア初のミニシアター〈Stranger〉

2022年秋、東東京エリア初のミニシアターとして墨田区菊川に開業した〈Stranger〉。代表の岡村忠征さんにお話を伺いました。

photo: Jun Nakagawa / text: Emi Fukushima

行きつけにできる映画館を

2022年秋、東東京エリア初のミニシアターとして墨田区菊川に開業した〈Stranger〉。「古本屋やレコード屋のように、ふらっと立ち寄って世間話ができるような“行きつけにできる映画館”を作りたかった」と代表の岡村忠征さん。

その言葉の通り、開放的なガラス戸のエントランスを抜けると目に入るのは、ロビーに併設された15席程度のカフェスペース。上映後には、お客さん同士、あるいはお客さんとスタッフがコーヒーやビールを片手に映画の話に花を咲かせるという。

そして肝心の全49席のスクリーンで上映されるのは、インディペンデントな新作映画や、日本未公開や上映権が切れた貴重な作品の数々。これまでにジャン・リュック=ゴダールの特集上映のほか、アメリカアクション映画の巨匠、ドン・シーゲルのセレクション上映も。初期の名作『第十一号監房の暴動』など現在国内では観る術がない8作が上映されるなど、骨太なラインナップだ。

「配信主流の今、キュレーションされた企画上映こそ館の使命だと感じています。ただコアな映画を揃える一方で、多くのお客さんにその楽しさを共有したい。マニアだけに閉じることなく、広く映画好きが語らえる開かれた場になればいいですね」

代表の岡村忠征さん
代表の岡村忠征さん。