新世代の注ぎ手が「ソジュ」を教えてくれる、ソウルの酒場3選

どんどん新しい造り手が生まれる伝統酒・ソジュ。その一本を私たちに届けてくれる目利きの店主がいる酒場へ。

photo: Tetsuya Ito, Kazuharu Igarashi / text: Koji Okano / coodination: Hyojeong Choi

クラフトソジュを教えてくれる酒場へ。

Horongbul

梨泰院

伝統酒造りの新鋭が営むダイニングバー

舞台俳優だった、チェ・セファンさん。コロナ禍を機に、韓国伝統酒研究所の所長、パク・ロクダムさんの下で修業に励んだ。結果、国内のアワードで受賞。その魅力を伝えようと開業したのが、2024年11月だ。清酒やマッコリなど90銘柄が揃うが、存在感を示すのが約50種のソジュ。オススメは同じ師の下で学んだ門下生の醸造所〈風情四季〉の「冬」だ。

清酒を蒸留したソジュ
〈風情四季〉の「冬」(右)は米と水、小麦と緑豆で造ったヌルクが原料の清酒を蒸留したソジュ。「春」(中)は薬酒、「夏」(左)は過夏酒だ。

Namsan Sool Club

ソジュの魅力に正面から向き合えるバー

梨泰院

2023年に開業した伝統酒専門のバー。棚に並ぶ100の銘柄のうち、40がソジュだ。「伝統酒名人が造ったソジュの最初の一口は、人生を変えるほど」。アメリカから交換学生として韓国に訪れ、ここを定住の地と決めた店主、ダスティン・ウェサさんは言う。伝統酒の味わいに集中できるよう、フードは控えめに。好みを伝えれば、最適の一杯を選んでもらえる。

清酒にソジュを加えた過夏酒
チョンホンゴールド1杯1万8000W。清酒にソジュを加えた過夏酒で、穀物の香りと、程よい甘味を湛えながらも、後味が滑らかで清らか。

CRICKET SEOUL

タップで注ぐハイボールでソジュを気軽に

狎鷗亭

約200種類の韓国伝統酒を置くダイニングバー。特に韓国各地のソジュを使って店長のパク・ドンゴンさんが腕を振るうカクテルと、タップから注がれるソジュハイボールが名物。両者に共通するのが、ソジュの産地の食材を加えてレシピを考案すること。提供するフードは韓国のローカルフードにインスパイアされた創作料理がメイン。また一人客も歓迎だ。

済州島の柑橘を使うソジュとオールド・ファッションド
済州島の柑橘を使うソジュ・味上のカクテル、ドルコロン2万3000W。済州産青ユズを効かせ、ミカンも入ったオールド・ファッションド。

700年の歴史を誇る蒸留酒。ソウル〈Bar Cham〉でクラフト伝統酒「ソジュ」に出会う

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